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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
体温を調整するために汗を掻くことは、ごく自然なことです。しかし、その汗の量が多かったり、余りにも頻繁であったりすると、気になるところです。中医学(漢方)では、汗の出方や状態等から、身体の内部で起きていることを読み解けると考えています。
まず、中医学(漢方)では、多汗全体を「汗症(かんしょう)」として捉えています。そして、「自汗(じかん)」と「盗汗(とうかん)」というカテゴリーを設けています。
日中に、安静時や少し動いただけでも発汗するものを「自汗」と呼び、眠っている間に発汗して目が覚めると止まるものを「盗汗」と呼びます。「盗汗」とは所謂「寝汗」のことで、双方とも、環境や気候などの外的要因よりも、身体の中のアンバランスが原因となって生じると考えられています。
「盗汗(寝汗)」は、中医学(漢方)の観点では「血」や「水」の不足が原因になることが多く、体質のタイプで言うと「陰虚証(乾燥タイプ)」の方がなりやすい傾向があります。
因みに「陰虚証」とは、「冷やす力が不足しほてりやすくなった状態であり、身体の構成成分の液体、血・体液などが不足し、消耗、乾燥状態になっている」ことを指しています。
このように、身体の内部を潤す役目を持つ要素(「血」「水」「気」)が不足していることで、身体が渇き、寝汗を掻きます。この場合、「盗汗(寝汗)」だけでなく、ほてりやのぼせ、喉の渇きなども伴います。身体の中に「熱」がこもっていることで、汗を掻いてしまうのです。
この状態に当て嵌まるようであれば、まずは身体の中に「陰」をしっかりとチャージすることで潤いを保ち、余分な熱は排出していくようにすることで、体内のバランスが整っていきます。食養生(食材)の観点から言いますと、「陰」を補う小松菜、アスパラガス、松の実や、「熱」を除去する緑豆(モヤシ)、蕎麦、セロリ、ゴーヤ、昆布、ワカメ等がお勧めです。
補足ですが、中医学(漢方)の「汗症」として、以下のようなものが挙げられていますので、参考にして頂ければと思います。
□自汗(じかん):暑くもないのに汗がもれる。風邪の引き始めのことも。
□盗汗(とうかん):睡眠中に汗が出て、気持ち悪くて目が覚めてしまう。
□脱汗(だっかん):大量の汗が止まらない。失神してしまうことも。
□黄汗(おうかん):服を染めてしまうような黄色い汗が出る。
□汗出偏沮(かんしゅつへんそ):身体の左右どちらかだけが発汗する。
□頭汗(とうかん);頭だけに発汗する。
□手足心汗(てあししんかん):手のひらと足裏の異常な発汗。
当院では、自律神経失調症、睡眠障害(不眠症)、冷え症、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、
摂食障害、パニック障害、月経前症候群、更年期障害、
統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また必要に応じて、保険適用で漢方薬による治療(漢方療法)も行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。