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【心療内科 Q/A】「副交感神経を助ける『ギャバ(GABA)』って何ですか?」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

近年、「リラクゼーションドリンク」等で「ギャバ(GABA)」が含まれていることを謳った商品が増えてきていますが、そもそも「ギャバ(GABA)」とは何なのでしょうか。

 

 

ギャバ(GABA)は、アミノ酸の一つである「γ-アミノ酪酸(Gamma-Amino Butyric Acid)」の略であり、脳や脊髄に存在する神経伝達物質です。ギャバは、興奮系の神経の働きを抑え、副交感神経を活性化させて、リラックス作用や、眠気を誘う作用があります。

 

 

睡眠以外でも、軽度の高血圧患者様の血圧を下げる、自律神経乱れ(自律神経失調症)からくる不安やイライラを和らげる、アルツハイマー型認知症の予防効果や、腎臓や肝臓の機能改善や肥満防止など、様々な健康への効果が期待されています。

 

 

ギャバは、神経細胞のギャバ受容体にくっつくことで、ギャバ神経を活性化させます。それにより、気持ちが落ち着いたり、リラックスしたり、眠くなったりするのです。病院で処方される睡眠薬の多くは実はこの作用を利用したものであり、睡眠薬の成分(ベンゾジアゼピンなど)をギャバ受容体にくっつけて、ギャバ神経を活性化させ、強い眠気を引き出しています。また、飲酒すると眠くなるのも、アルコールがギャバ受容体にくっつくためです。

 

 

食べ物として摂取されたギャバは、そのまま脳に取り込まれる訳ではありませんが、健康効果は期待できます。摂取量は、1日に10mg~20mgほどが目安とされています。ギャバのリラックス効果が表れるのは摂取後2時間ほどしてからなので、タイミングよく取りましょう。

 

 

ギャバが含まれている食品(食材)としては、玄米や胚芽米、大麦などの雑穀、漬物、小魚、トマト、スプラウト(発芽野菜)、ココア、チョコレート、緑茶などに多く含まれています。また、機能性表示食品として、「ギャバ配合」と表記されているものもあります。

 

 

 

当院では、

自律神経失調症睡眠障害(不眠症)をはじめ、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、適応障害、パニック症、

心身症、ストレス関連障害、摂食障害(過食症)、不安症、

月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

統合失調症、強迫症、過敏性腸症候群(IBS)など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。