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【心療内科Q/A】「『過食症』について教えて下さい③」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

過食症(神経性過食症・神経性大食症):BNとは、急に過食発作(過食衝動)」が起き、大量の食べ物、特に甘い物や炭水化物を次々と胃に流し込み、その後、指を口に入れる等して吐き出そうとします。そのため、過食症の方の利き手には、特定の関節に「吐きダコ」と呼ばれる擦傷が見られることが少なくありません。また、下剤や利尿剤を乱用し、排出を促すこともあります。

 

 

過食をするといっても、本人は決して「食べたい」と思って食べている訳ではありません。また同様に、大量の食べ物を摂取することで太ってしまう」ことへの人一倍強い恐怖感を持っているため、不適切な代償行動(自己誘発性嘔吐、下剤や利尿剤の乱用、その後の過剰な運動や拒食行動など)を行っているとも言えるでしょう。

 

 

過食のトリガーとなるものは人それぞれです。しかし、いずれにしても、往々にして感情のコントロールが上手く出来なくなっている状態に置かれていますイライラしたり、落ち着かなかったり、不安感に襲われたり、あるいは強い孤独や寂しさを感じたりします。その感情に耐えられず、過食をすることで、そうした感情を一時的に忘れよう、抑え込もうとするのです。しかし、過食をした後、今度は強い罪悪感や自己嫌悪に苛まれてしまうのです。

 

 

過食症は、拒食症に比べると、遥かに高い罹患率が見られる摂食障害だとも言えるでしょう。近年急増しており、アメリカでは女子大学生の40%に過食発作が見られるというデータすら出ています。

 

 

5年、10年と長く罹っている人も多く、慢性化しやすいのは事実です。ただ、一生続くということはなく、ある時期がくるといつの間にか消失してしまうのが一般的です。しかし、過食症の症状が酷い時の苦しみは極めて過酷であり、その苦しさゆえに自殺未遂やリストカットに及ぶケースも少なくはない位です。

 

 

また過食した後に嘔吐するために、胃酸で歯が溶けて前歯が鋭くなったり、歯間が目立って空いてしまったり、慢性的な食道炎により、声が枯れてしまうこともあります。また、下剤の使用もあると、体内のカリウムが極端に少なくなり、筋肉や心臓への悪影響、さらには酷い倦怠感など様々な身体の不調が起きてきます。血便が見られることもあります。

 

 

一連の過食行動を行った後は、本人は正直、心身共にくたくたに疲れ果てているような状態にあります。まるで100メートルダッシュを何本も続けざまに行ったかの如くの疲弊感が出ると共に、体内のカリウム濃度や電解質の異常により、その後波のような倦怠感に襲われ、暫くは動けなくなったり、横になって過ごさなくてはいけなくなったり…といった、行動面での不自由さも伴ってしまいます。

 

 

 

過食症はきちんと治療をすれば回復していく病気です

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

当院では、

摂食障害(過食症、過食性障害)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、社交不安障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、ゲーム依存、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。