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【心療内科Q/A】「『過食症』について教えて下さい⑧」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

今まで数回に渡り「過食症(BN)」について書かせて頂きました。その中で数回に渡り過食後の自己誘発性嘔吐や下剤・利尿剤の使用をされてしまうと、過食症がより長引いてしまう恐れがありますということを書いてきました。

 

 

これら過食後の無理な排出行動を行うことは、過食を徒に長引かせるに留まらず、他にも様々な弊害が起こり得ることを、以下に挙げさせて頂きます。

 

 

★ 消化や栄養吸収をする本来の内臓の機能・能力が低下してきてしまいます。

 

 

「どうせ後で排出するもの」と捉えると、食べ物への価値観が変容し、時として食べ物に対するクレプトマニア(病的窃盗)にまで至ってしまう危険性すらあります。

 

 

★ 自己誘発性嘔吐を続けていくと、次第に「嘔吐」が出来なくなります。そうすると、かなり危険な方法で嘔吐を図ることで喉に致命的な傷を負われる方や、食道が胃液によって焼けてしまい失声に近い状態になってしまわれる方も少なくありません。

 

 

★ 下剤・利尿剤も徐々に薬物耐性がつき、効かなくなっていきます。そうすると、過剰な量の薬物摂取を行うようになり、内臓器官に多大なダメージを与えるばかりか、一日中トイレに籠っていないといけないような深刻な社会生活への影響が出てくることもあります。さらに、急速な水分失調(脱水症)により、倒れて救急車で運ばれることもあります。

 

 

★ また、下剤・利尿剤の乱用により、膀胱や肛門括約筋が機能しなくなり、常に水便しか出なくなることもあります。そうなると、人に拠っては、水便を出す際の一時的な快感を得るために、そういった薬剤を多用するというケースすら起こり、病態が更に複雑化してしまいます。

 

 

 

 

過食症はきちんと治療をすれば、それだけ早く回復していく病気です

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

摂食障害(過食症、過食性障害)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、社交不安障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、ゲーム依存、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。