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【心療内科 Q/A】「“プチうつ”に使われる『香蘇散(こうそさん)』って何ですか?」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

香蘇散(こうそさん)」という漢方薬があります。れは、気分が何だかモヤモヤしている時に使用すると、軽く「気」を晴らしてくれます「紫蘇(しそ)」の葉が、生薬として含まれているので、顆粒が紫色をしています。

 

 

ただ、作用は弱めですので、強い抑うつには香蘇散のみで対処するのはやや難しいと言えますまた、漢方薬の中では、非常に飲みやすい部類に入りますので、香蘇散が不味くて飲めないといった患者様は、もしかすると漢方薬は、“味覚的に”合わない方なのかもしれません。

 

 

使用されている生薬(香附子・紫蘇葉・陳皮・生姜・甘草)を考えますと、非常にライトな漢方薬だと言えるでしょう。呼吸器や消化管のちょっとした不調や、気分があまり晴れない“プチうつ”に用いられています

 

 

ただこの「香蘇散」ですが、エキス製剤にする過程で、成分がかなり揮発してしまっており、その分効果が弱くなっています。そのため、単剤で使用する際は、ある程度の量を使うことになってしまうため、多くの場合は、他剤のサポート薬として用いられています

 

 

有名なのが六君子湯(りっくんしとう)との合わせ技であり、そうすると「黄砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)」という保険適応外の漢方薬(=漢方薬局のみで扱われる製剤になります)構成に近づきます。これは、消化管の機能改善をさらに高めた「六君子湯(りっくんしとう)」と解釈できる処方となります。

 

 

 

当院では、

うつ病、躁うつ病、不安症、適応障害、パニック症、

睡眠障害(不眠症)、心身症、冷え性、自律神経失調症、

摂食障害(過食症)、強迫症、更年期障害、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

月経前症候群、統合失調症、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

なお、心療内科における漢方薬による治療をご希望の患者様は、診察時に医師の方にぜひご相談下さい

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。