コラム
News

「『限局性恐怖症』について教えて下さい」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

「限局性恐怖症(以下、恐怖症)」は、不安症の中の一つに位置付けられています。患者様の多くは、ご自身にとっての特定の恐怖の対象を上手く避けることで、日常生活を送られているため、医療機関に受診されることは稀です。どうしてもその恐怖対象を避けることが難しい事態になった際に、初めて来院される方が殆どであると言えるでしょう。

 

 

恐怖症では、他の方にとってはそこまで恐れるようなものではない物や状況が、その方にとっての恐怖の対象となります。良く知られているものとして、「高所恐怖症」「閉所恐怖症」などが挙げられるでしょう。飛行機やエレベーターに乗ることが出来なかったり、橋やトンネルなどに恐怖を感じられたりされます。また、他にも、蛇や蜘蛛、ネズミなどの生き物を怖がったり、血や注射を怖がったりされるケースもあります。嵐や雷、地震などといった自然災害も恐怖の対象となり得ます。

 

 

一般的にみても、確かに蛇を怖がる人は多いでしょう。しかし、恐怖症の方の怖がり方は、尋常なレベルではないのです。実際に気分が悪くなったり、吐き気や眩暈が現れたり、失神されてしまうことすらあります。更に、予期不安により、一層その恐怖対象を避けるようになり、増々恐怖が強くなってしまう結果に繋がります。ご本人自身も、その恐怖の程度が過剰であることは分かっているのですが、独力では上手く対処することが出来ないのです。

 

 

恐怖症の対象は、主に以下の5つのものが見受けられます。

 

 

動物や虫:犬や猫、蛇、ネズミなどの小動物や、クモや昆虫など虫を恐れます。

 

◇ 状況:エレベーターのような閉所や橋の上などの高所を恐れます。

 

◆ 自然現象:嵐・雷・地震などの自然のものを必要以上に恐れます。

 

◇ 血液や注射、怪我:血を見ることや注射をすること、怪我をすることを恐れます。

 

◆ その他:嘔吐恐怖、白衣恐怖…等々

 

 

恐怖症の発症の仕方は、主に2つのケースに分けられます。一つは、幼少時に感じた恐怖感が、大人になってもそのままの持ってしまっているケースです。もう一つは、偶々遭遇した経験がキッカケで、それ以降、その対象や状況、場所を怖がるようになったケースです。

 

 

繰り返しになりますが、恐怖症は、対象を避けることで、発作等を起こさずに済むため、生活が大きく制限されることはありません。ただ、社会生活上、どうしてもそれを回避できない状況に陥ってしまわれた際、途端に困難を来してしまうため、治療が必要になってくるのです。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、不安症恐怖症をはじめ、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、適応障害、強迫症、

心身症、自律神経失調症、睡眠障害(不眠症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、

パニック症、摂食障害(過食症)、統合失調症、

過敏性腸症候群(IBS)、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリングも行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。