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【心療内科 Q/A】「『抜毛症』について教えて下さい③」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

抜毛症(hair-pulling disorderとは、頭髪などの身体の毛を、自らの手で、殆ど無自覚(無意識)の内に繰り返し引き抜いてしまう症状を呼びます。

 

 

発症時期に関しては、0歳から成人に至るまで非常に幅広く、特に思春期の発症が多いです。従来は若年層の女性に多いとされていましたが、近年では性差は余り見られなくなっていると言われています。

 

 

患者様ご本人が、ご自身の抜毛行為に気が付かれるより前に、同居されているご家族や、あるいは周囲の身近な人によって、その症状が見出されることが大半です。ご本人の毛髪が以前よりも薄くなっていることや、ご本人のいた場所に毛髪が沢山落ちていること等から、周囲の方々が先に気付かれるパターンが多いようです。

 

 

そして、先述の通り、患者様ご本人は「無自覚(無意識)」の内に行っていることもあって、中々その行為を認められないことがあります。あるいは、やめようと思うのだけれどもやめられない」「つい手が動いて抜いてしまうんだ等というような言葉を使われることがよく見られます。

 

 

「何故、抜毛をしてしまうのか?」…その理由は一概には言えませんが、多くの患者様は、「イライラすると抜いてしまう」といった心の内面の緊張感や落ち着かなさを表現されたり、憂うつな気分や孤独感を訴えられたりされます。

 

 

その対象は、例えば、現在の環境に対する苛立ちであったり、家族(母親)や恋人といった近しい間柄の人たちへの愛憎(葛藤)に由来する気持ちであったりします。そういった意味では、抜毛行為は心の叫びや悲鳴、訴えであることも少なくはないのです

 

 

とある著名な臨床家は、この抜毛症の病気の持つ意味を「自分自身の絶望的な魂の身代わりとして、髪を殺し、心の中の膿を排泄しようとする試みである」とも表現しているほどなのです。

 

 

一人で悩まず、自分自身を責めず、どうか私たち専門家を頼って下さい。きっと、解決や改善へのお手伝いが出来るはずです。

 

 

 

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、様々な強迫性障害(抜毛症含む)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)

うつ病、躁うつ病(双極性障害)適応障害、摂食障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、

月経前症候群、統合失調症、不安障害、心身症、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。