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【心療内科 Q/A】「『エゴグラム』の自我状態って何ですか?③」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

エゴグラム(Egogram)という性格テストは、「親(P)」・「大人(A)」・「子ども(C)」という3つの自我状態がベースとなっており、さらに詳細に精査した結果として、クリティカル・ペアレント(CP)」・「ナーチャリング・ペアレント(NP)」・「大人(A)」・「フリー・チャイルド(FC)」・「アダプテド・チャイルド(AC)の5つの項目を用いています。

 

 

前回は、この5つの項目がそれぞれ持つ「特性(特徴)」についてご紹介させて頂きました。つまりは、それぞれの項目が「高い(=優勢である)」ことによる特徴をお伝えさせて頂いたことになります。

 

 

しかし、エゴグラムは「『高い』ことが良くて、『低い』ことが悪い」という見方をしてはいません。「低い」ということは、「その項目の特性とは『逆のベクトル寄りである』」と考えています。よって今回は、5つの項目が「低い」場合、どのような特徴が見られるのかを、ご紹介させて頂きます。

 

 

 

 

クリティカル・ペアレント(CP:批判的な親の側面)が低い場合

・枠組みに捉われず柔軟な発想で行動することが出来る

・大らかで余り細かいことは気にしない

・自分にも他人にも優しく、愛情深い

 

 

ナーチャリング・ペアレント(NP:養育的な親の側面)が低い場合

・サッパリしたドライな性格傾向

・他者への親和欲求が高い

・自分主体で物事を考える傾向がある

 

 

アダルト(A:大人の側面)が低い場合

・感受性が強く、感性が豊か

・他者に対して表裏がない

・素直で率直な性格傾向

 

 

フリー・チャイルド(FC:自由な子ども的側面)が低い場合

・真面目で従順な性格

・大人しく控えめで思慮深い

・他者に気を遣い、周囲の意見を優先する

 

 

アダプテド・チャイルド(AC:順応した子ども的側面)が低い場合

・自由闊達で、明るく元気

・バイタリティーがある

・行動力がある

 

 

 

……それぞれ5つの項目が「低い」場合、上記のような特徴があると考えられています但し、「高い」場合と同様、物事には人それぞれの立場や考え方によって、当然「受け取り方」が異なります。例えば、NPが低い場合の特徴の一つとして、「サッパリしたドライな性格傾向」がありますが、これは受け取る人によっては「冷たくて思い遣りに欠ける」と考えたり感じたりする方もいることでしょう。

 

 

物事は立場や状況、人の価値観の数だけ、受け取り方(認知の仕方)があります。様々な可能性や視野に立って、物事を見られるようになると、人生がより豊かで幅広いものに感じられてくるのかもしれません。

 

 

 

当院では、東大式エゴグラム(TEG)にご興味がある方、あちいは、ご自分の性格傾向や、弱点克服を知りたい方に向けて、ご希望の方にTEG検査の実施を行っております

 

 

 

このコラムを読まれまして、

興味・関心を抱かれた方や、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、うつ病・躁うつ病(双極性障害)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

不安障害、適応障害、心身症、摂食障害(過食症)、

自律神経失調症、パニック障害、睡眠障害(不眠症)、

月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群(IBS)、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。