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【心療内科 Q/A】「『完璧主義』を手放してみましょう~『最善主義』との違いとは?」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

完璧主義は、時として人に多大なストレスをもたらしたり、うつ病適応障害の引き金になってしまったりする恐れがあります。今回はこの「完璧主義」と、最善主義(=現実の制約の中で最善を尽くそうという考え方)」について考えてみたいと思います。

 

 

完璧主義の方は、どのようなことであっても、ゴールまでの道のりは真っすぐで、何の障害もないものだと信じて疑いません。そのため、そうでない時、例えば、仕事で思うようにいかなかった時など、往々にしてイライラしてしまい、上手く対処・対応することができません。

 

 

それに対して最善主義では、失敗は人生の自然な一部分であり、成功へと繋がる欠かせない要素であると認識します。望みの職につけなかったり、パートナーと喧嘩をしたりすることも、人生の重要な一部だと捉えているのです。それらが、満ち足りた人生へと至る鍵やヒントとなるとみなしています。

 

 

完璧主義の方は、時として、現実を否定し、失敗がなく痛みもない「空想の世界」を夢想します。しかし、現実には、失敗の可能性は常にあるため、失敗を否定していると、常に不安に苛まれることになります。また、不快な感情を拒否することは、却ってその感情を増幅することに繋がり、より辛さを感じてしまうことになるのです。現実世界を否定することは、非現実的な成功の基準を設けることに他なりません。よって、完璧主義の方は、いつも欲求不満であったり、何かにつけ「充分でない」と思ってしまう不全感に悩まさされたりしてしまいます。

 

 

それに対して、最善主義では、まずは「現実を等身大に受け入れる」ことから始まります。そして、それが豊かで満たされた人生への切符となるのです。「失敗を楽しむ」とまでは出来ないとしても、「自然なこと」として受け入れ、心配を余りせずに活動を楽しむことが出来ます。生きている限り、辛い感情もあって当然と考えているので、無理に抑え込んでネガティブな感情を増幅させることもありません。辛い感情も受け止め、そこから学び、そしてまた動き出します。

 

 

また、現実世界の限界と制約を知っているので、達成できる目標を設定します。それによって、成功を手に入れ、味わい、楽しむことが出来るのです。

 

 

 

当院では、うつ病適応障害をはじめ、

躁うつ病(双極性障害)、不安症、強迫症、

睡眠障害(不眠症)、自律神経失調症、心身症、

パニック症、摂食障害(過食症)、統合失調症、

月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

過敏性腸症候群(IBS)、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。