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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
前回は、「境界性パーソナリティ障害」の方の「病前性格(発症する前の性格)」について記載させて頂きました。今回は、「境界性パーソナリティ障害の方を身近で支える方々へ」というタイトルで書かせて頂きます。
「境界性パーソナリティ障害」の方を身近で支える方は、時にご家族であったり、夫婦や恋人といったパートナーであったりします。境界性パーソナリティ障害の方には、怒らずにはいられない時があり、一番安全なターゲットとして、そういった身近な方々に怒りが向けられてしまうことがあります。また、無条件に受け入れてもらえるかどうかを確かめようとして、絶えず相手を試そうとするかもしれません。
そんな時は、中傷されてもそれをそのまま受け取らないようにされて下さい。そして、例え糾弾をされている状況下にあっても、まずは支える方ご自身が、健全な自尊心を維持されることが、支える方自身だけでなく、一生懸命支えている大切な人との関係にとっても重要なのです。
境界性パーソナリティ障害の方が、「支え手(あなた)」に対して投げ掛けるネガティブな言動や感情を、そのまま額面通りに受け取ってしまわないようにしましょう。しかし、当然ながら、大切に思っている人から批判され、そしられ、信念を崩され掛ければ、支え手自身の自己価値や自尊心を保ちにくいかもしれません。
ですので、大切な人の傍に居続ける為には、支え手にとってポジティブな影響を及ぼしてくれる他の何かが、必要不可欠です。信頼できるカウンセラー(心理師)など、話し合える相手が必要かもしれませんし、趣味やスポーツに打ち込むことや、気持ちが満たされる他の関心事があることも、ポジティブな影響を与えてくれることでしょう。こうしたことが、支え手を安心させ、気持ちを安定させてくれることでしょう。大切な人との関係で、時に疲れ果ててしまっても、きっとバランスが以前よりずっと取り易くなるはずです。
境界性パーソナリティ障害の方が発する「あなたなんて大嫌い」の部分に、支え手(あなた)が耐え抜くことは、大切な人との関係を続けていかれる上で、最も困難な挑戦であると言えるかもしれません。境界性パーソナリティ障害の方のこの行動(言動)は、この障害による「症状の一つ」である点や、内面の苦しみや痛みから自分を守るための術なのだという点を理解しておきましょう。決して、支え手(相手)を貶めるためだけに発言しているのではないのです。そのことを知っておくだけでも、苦しい時期を切り抜ける上での助けとなるでしょう。
当院では、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安症、適応障害、
心身症、ストレス関連疾病、睡眠障害(不眠症)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
パニック障害、自律神経失調症、冷え症、摂食障害、
月経前症候群、更年期障害、統合失調症、強迫性障害、
過敏性腸症候群、境界性パーソナリティ障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。