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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「合理的配慮」とは、
「生活の中で障害や社会的障壁を感じる人が、配慮を必要とした時に、
役所や企業などの事業主が、負担の重すぎない範囲で配慮をすること」であり、
国連の障害者権利条約や、日本の障害者差別解消法にて定義をされています。
つまり…
〇「障害や社会的な障壁がある人」が対象となり、その際に、
障害者手帳の有無は問わない。
〇企業などの事業者は、従業員に対して、合理的配慮をする法的義務がある。
……ということを示しています。
発達障害(あるいは、その傾向)をお持ちの方が、
職場において、就業する上での障壁となることがあり、
かつ、企業側としても“負担が重すぎない範囲”で配慮できる事柄として、
「感覚過敏」に対しての工夫が挙げられます。
具体的な実施例としては、以下のような内容があります。
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パソコンの光への感覚過敏があるため、就業中にサングラスを着用する許可を得た。
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蛍光灯など特定の光への視覚の過敏性があり、それを苦痛と感じる方が、専用のアーレンレンズサングラスの使用が出来た。
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聴覚の過敏性がある方が、就業中のノイズキャンセリングヘッドホンや耳栓の着用が認められた。また、機械音の聞こえにくい座席への席配置を許可された。
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対人緊張が強く、対人関係が苦手な方が、職場の食事会や、大勢が集まる場への参加を辞退してもよいことになっった。
このような「合理的配慮」を受けるためには、もちろん「手順」というものがあり、
会社や職場の許可なく一方的にできるものではないということも、重要な事柄です。
会社や職場により、若干の違いはあるかと思いますが、
大まかな流れとしては、下記の「①→②→③」のようなものになることでしょう。
②企業(職場)が検討する:本人の希望に対して、企業側は対応を検討します。その際、企業側の負担が重くなりすぎない範囲で実現可能な事柄を本人に伝えます。
③両者で相談して決定する:本人と企業(職場)の二者間で相談し、具体的な配慮事項を決定します。その際、支援者(例:ジョブコーチ、産業保健スタッフ、上司等)が間に入って調整を行うこともあります。
「合理的配慮」により、障害を感じるご本人の負担が軽減されるとともに、
企業にとっても、安心して働ける環境を従業員に提供することに繋がること。
これが「合理的配慮」の目指す趣旨でもあります。
皆様のご参考になりましたら幸いです。
このコラムを読まれて、ご興味や関心を持たれました方は、
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心身両面からの治療とサポートを行っております。
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