コラム
News

【心療内科Q/A】「発達障害ですが、『二次障害』について教えて下さい」【大人の発達障害】

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD等)や、その傾向をお持ちの方は、

「一次障害=発達障害そのものによるお困り」に留まらず、時として、

その一次障害(特性)によって随伴的に引き起こされてしまう疾病のことを、

二次障害と呼びます。

 

特に、発達障害(あるいはその傾向)をお持ちの方は、

人一倍真面目で、頑張り屋であることが多く、

ご本人は「精一杯頑張ろう」「一生懸命やろう」というお気持ちで、

仕事や学業に取り組まれています。

 

しかし、発達障害の特性により、

他者からの指示を、相手の意図通りに理解することができなかったり、

“自分のやり方”でやってしまい、後からダメ出しをされてしまったり、

周囲との共同作業に上手く入っていけなかったり、

といった失敗体験や叱咤されてしまうような経験が繰り返し、

何度も何度も積み重なってしまうことで、

自己否定感や自信の低下、ご自分の存在意義の喪失体験といったことに繋がり

「うつ病」や「適応障害」をはじめとした

精神科・心療内科での治療が必要な疾病に至ってしまうのです。

 

この「二次障害」が出てしまった場合、

まずは早急に「二次障害」の治療に取り掛かることが先決となります。

 

 

もちろん、発達障害やその傾向をお持ちであっても、

ご自身の特性を理解し、

それが活かせるような内容や環境を自主的にご選択されたり、

あるいは、ご自身の特性についてをオープンにされることで、

周囲からの理解や協力、サポートをしっかりと受けられる体制作りが促進されたり…といったケースであれば、

ご本人にとって、やりがいやモチベーションを感じながら、

生き生きと日常生活や社会生活を送ることができますし、

当然ながら「二次障害」が引き起こされるリスクは大いに軽減されます。

 

逆に、ご自身が「発達障害の傾向があるかも…

「自分はグレーゾーンなのかもしれない…

といった悩みを持たれている方のほぼ大半は

発達障害傾向の有無や程度はさておき、

現在「適応障害」を起こされているのは確実である、とさえ言われています。

 

適応障害には、抑うつ気分不安感情を伴うことが多く、この場合は、

まず二次障害(適応障害)の治療をしっかりと受けられてから、

発達障害についてのご相談をされた方が、

医療機関側としても、より正確に、

その方の状態像(発達障害か否か)を把握することが可能かと思われます。

 

 

このコラムを読まれて、ご興味や関心を持たれました方は、

どうぞ当院までお気軽にお問い合わせください。

 

当院では、大人の発達障害をはじめ

うつ病適応障害不安障害、躁うつ病、摂食障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、月経前症候群など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して

心身両面からの治療とサポートを行っております

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。