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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
実は、大人のADHDの方で睡眠障害を発症されている率は「5割以上」という報告さえ出ている程、
大人のADHDと睡眠障害の関係性は根深いものがあります。
それは単に「夜更かしをしてしまった」といったような生活習慣に拠るご理由だけではなく、
ADHDの方の特性の一つでもあります。
ADHDの方の中には、睡眠-覚醒を司る“体内時計”に若干のズレをお持ちの方もいらっしゃられ、
その結果としての睡眠障害を併発されてしまわれる方も少なくはありません。
通常「睡眠障害」と言うと、
①夜中ベッドに入っても中々寝付けない「入眠障害」、
②夜中に何度も目が覚めてしまい、その都度寝付けなくなってしまう「中途覚醒(夜間覚醒)」、
③早朝まだ暗いうちに起床していまう「早朝覚醒」、
④寝てはいるけれども全体的に眠りの浅さを感じてしまう「熟眠困難」、
この4つが挙げられますが、
ADHDの方の睡眠障害には「日中(昼間)の強い眠気」を訴えられる方が多いのも一つの特徴です。
昼間に眠気がおこる睡眠障害であり、ADHDの方との併発が多い病気として、
概日リズム睡眠覚醒障害や、睡眠時無呼吸症候群といったものが挙げられます。
「概日リズム睡眠覚醒障害」は、体内時計のズレにより、睡眠時間帯が乱れてしまいます。
睡眠時間帯が早くなる型、遅くなる型などの「型」がありますが、
睡眠の総時間は年齢相応のものに収まります。
「睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠中にのどの筋肉が緩み、気道を防ぎやすくなってしまい、
呼吸ができないので結果として睡眠が浅くなります。
その睡眠不足から、昼間に眠くなってしまいます。
ご本人は気が付かれていないことが多いですが、
ご家族から「いびき」をかなり指摘されるようであれば、注意が必要でしょう。
もしも日中の眠気が余りにも酷いようであれば、
時として、医師による投薬治療も必要になってくるでしょう。
ただ、ここで大切な事は、生活習慣が主な原因ではないからといって、
それを放置したままだと、睡眠-覚醒のリズムが益々乱れてしまうということです。
ご本人様の意識と努力が必要になってきますが、
まずは出来る限り生活習慣を整え、決まった時間にベッドに入ることを心掛けてみて下さい。
睡眠-覚醒のリズムを整え、日内(昼間)の強い眠気を抑えるために、
当院のような医療機関でお手伝い出来ることもきっとあるはずです。
ひとりで思い悩まず、どうか上手に医療機関のサポートを用いて下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。