コラム
News

雇用保険の基本手当について

 

雇用保険の基本手当は、「失業保険」「失業給付」「失業手当」などの通称で話されることが多いものです。

今回は、退職後の転職活動中に収入源となってくれる「雇用保険の基本手当の申請方法」について簡単にお話します。

 

受給要件

まず、雇用保険の基本手当には受給要件が2つあります。

 

①ハローワークで求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があるにもかかわらず職業に就くことができない失業状態にあること。

 

ただし、以下の場合は受給することができません。

 

・病気やケガ、妊娠、出産、育児などですぐに働けない場合

・アルバイトや自営業などを始めている場合

・家事・学業に専念する場合

 

②離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。

 

ただし、特定受給資格者(倒産、解雇等の会社都合退職)又は特定理由離職者(正当な理由のある自己都合退職)については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも受給要件を満たします。

※特定受給資格者、特定理由離職者に該当するか否かはハローワークでご確認下さい。

 

必要書類

実際に申請をする際、必要な書類は以下となります。

 

・雇用保険被保険者離職票
・個人番号確認書類(以下いずれか1種類)
マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票
・身元確認書類(以下いずれか1種類)
運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書・資格証明書(写真付き)など
※お持ちで無い場合は公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書など異なる2種
・写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
・印鑑
・本人名義の預金通帳又はキャッシュカード

 

上記全て準備した上でハローワークに行き、求職申請をしたのち、離職票を提出します。

その後、受給要件を満たしていることの確認、受給資格の決定、離職理由の判定が行われます。

 

雇用保険の待期期間とは?

申請を終えても、すぐに基本手当が給付されるわけではありません。

申請をした日(離職票の提出日)から7日間は、待期期間となり支給されません。

また、退職理由が転職や自己都合退職の場合は、7日間の待期期間に加え3ヶ月間の(給付制限)失業給付を受給できない期間が追加されます。

なお、この待期期間にアルバイトなどを含め働いてしまうと受給資格を失う可能性がありますので注意して下さい。

 

その後の流れ

受給資格が決定した後、「雇用保険受給者初回説明会」に参加します。

そこで、「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」を受け取り、第一回目の「失業認定日」が知らされます。

 

その後は、原則として、4週間に1度、「失業認定申告書」に求職活動の状況等を記入し、失業の認定(失業状態にあることの確認)を行います。

決められた日時に管轄のハローワークに行き、記入した「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」を提出します。

 

こうして、再就職が決まるまで、所定給付日数(基本手当が支給される最高日数)を限度として、「失業の認定」、「受給」を繰り返しながら求職活動をしていきます。

※所定給付日数は、離職理由、離職時の年齢、被保険者であった期間等によって異なります。

 

ここまで申請の流れ、そして申請後の流れについて簡単にお話させていただきました。

雇用保険は、給付の有無に限らず離職日から所定給付日数が決められています。

申請が後になれば後になるほど受給期間も短くなってしまいますので、なるべく早めに管轄のハローワークに相談されることをお勧めいたします。