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「「心療内科・精神科で扱われる漢方薬Ⅴ~女性のメンタルヘルス②」

A.

以前同コラムにて、心療内科・精神科で扱われる漢方薬Ⅲ~女性のメンタルヘルス①を記載させて頂きました。女性のメンタルヘルスにおいては、漢方(中医学)でいうところの「気」と「血」の両方を整えていく必要がある場合が多く、その代表的な漢方薬として以前、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「加味逍遥散(かみしょうようさん)」「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」の3つをご紹介させて頂きました。

 

 

今回は、その他に同じ考え方のもと(気・血の双方を整える)女性のメンタルヘルスの改善によく用いられている漢方薬である「女神散(にょしんさん)」「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」をご紹介させて頂きます。

 

 

◎ 女神散急なホットフラッシュに見舞われやすい方に用いられます。「寝ようとするとカーッとしてきて眠れない」という訴えの方や、「冷えのぼせ」の中でも「のぼせ」が強い方に向いています。また、産前・産後・更年期といったホルモンバランスが大きく変化する際の心身不調にも用いられています。

 

 

◎ 桃核承気湯かなり酷い便秘に悩まされている方に用いられています。加えて、月経前症候群(PMS時に、イライラや興奮、攻撃性が高まってしまう方に対して、処方されることもあります。因みに、月経前症候群(PMS)に対しては、前出の「加味逍遥散」と併用される場合もあります。

 

 

心療内科・精神科において、漢方薬による治療をご希望の患者様は、ぜひこの機会にご相談されてみられては如何でしょうか。

 

 

漢方薬はお一人おひとり、その方の体格(「証」)や身体の状態をきちんと診て、最も適したものをお出しします。逆に言えば、漢方薬は「症状だけでは選べないものである」とも言えるのです(=「同病異治」)。なお、これらの漢方薬は、当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することが可能です。

 

 

 

当院では、自律神経失調症、睡眠障害(不眠症)、
うつ病、躁うつ病、不安症、適応障害、心身症、
月経前症候群(PMS)、更年期障害、摂食障害(過食症)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
統合失調症、強迫症、過敏性腸症候群、冷え性など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。

 

出典:現場で使える薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖症状からチャートで選ぶ漢方薬 杉山卓也著

出典:「Kampo View」https://www.kampo-view.com/