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【心療内科Q/A】 「『境界性パーソナリティ障害』の方に病識はどの程度ありますか?」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

前回のコラムに記載させて頂きましたように、ご自身のことを「『境界性パーソナリティ障害』ではないでしょうか?」と心配されて、医療機関を受診される方も少なからずいらっしゃられます。但し、そのご本人様が、必ずしも境界性パーソナリティ障害の特徴や症状をきちんと理解されているとは限らないのも事実です。

 

 

境界性パーソナリティ障害の方には、抑うつ症状や、気分の優れなさ、緊張・不安といったものを伴われていることもありますので、そちらの症状を「主訴」として初回に受診されているケースもあります。また、双極性障害と境界性パーソナリティ障害の症状が一見すると近似していることから、双極性障害を疑われて受診される方は、相当数いらっしゃられるように思われます。加えて、リストカットやオーバードーズ(過量服薬)を心配された周囲の方々(ご家族やご友人、パートナーさん)の勧めで、医療機関を訪れる方も非常に多くいらっしゃられます。

 

 

いずれにせよ、ご自身のお悩みやお困りの状況を、早い段階から「パーソナリティの問題に拠るものである」と正確に捉えていらっしゃられる方は、余りいらっしゃらないとも言えるでしょう。むしろ初めの内は、「ストレスのせいでこのような症状が出ている」「周囲の人たちからの不当な扱いによって、自分は苦しめられている」…等と考えてらっしゃられることの方が断然多いのです。

 

 

このように「境界性パーソナリティ障害」の自覚は、すぐには難しいものがあります。少なくとも、患者様が障害のことを自覚されるのは、多くの場合、焦点化されている症状がある程度落ち着き、かつ、医師からのきちんとした説明を受けてからのことになるでしょう。

 

 

その診断がなされた場合、その診断を受け入れ、自分自身の課題・問題として向き合えるようになる(=受容と直面化)には、時間が掛かることもあります。しかし、そのプロセスこそが、場合によっては症状改善(=「自分で自分の感情や行動をコントロールできるようになること」)の第一歩にもなり得るのです。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、

心身症、ストレス関連疾病、睡眠障害(不眠症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

パニック障害、自律神経失調症、冷え症、摂食障害、

月経前症候群、更年期障害、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群、境界性パーソナリティ障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。