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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
よく伺う質問として「ゲームやネットを子どもの頃から全くしていないと、後でそれらが出来るようになった時に、反動でもっと沢山やってしまうのではないのでしょうか?」というものがあります。
ゲームやネットをしていなかったからといって、やり始めた時に「反動」で沢山してしまうということはありません。例えば、お酒やたばこを30歳まで嗜まなかったからといって、その人は「反動」でお酒やたばこを沢山摂るかというと、そんなことはないのと同様です。
ネットやゲームの場合、それを与えられなかった家庭のお子さんは、周りのお子さん方がやっていられるのを見られた場合、自分は出来ないことを我慢しなくてはならないと思われがちです。しかしそれは、「正の強化(ネット・ゲームをすることによって得られる快楽を我慢すること)」が主です。
しかし、早期からネット・ゲームを与えられると、その後依存はしやすくなると言われています。そして、依存症になってしまうと、「負の強化(ネット・ゲームをしていないと不快になってしまうこと)」が生じてしまいます。
興味深いことに、人間は、快楽を我慢することはそれほど困難ではありませんが、不快を我慢し続けることはかなり困難を伴うのです。
依存症の観点から言いますと、遅くにネットやゲームに触れて依存が起きたのであれば、もし早期からそれらに触れていた場合もっと依存は深刻なものになっていたであろう、ということが考えられます。
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