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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「エゴグラム(Egogram)」という性格テストは、「親(P)」・「大人(A)」・「子ども(C)」という3つの自我状態がベースとなっており、さらに詳細に精査した結果として、「クリティカル・ペアレント(CP)」・「ナーチャリング・ペアレント(NP)」・「大人(A)」・「フリー・チャイルド(FC)」・「アダプテド・チャイルド(AC)」の5つの項目を用いています。
前回は、この5つの項目がそれぞれ持つ「特性(特徴)」についてご紹介させて頂きました。つまりは、それぞれの項目が「高い(=優勢である)」ことによる特徴をお伝えさせて頂いたことになります。
しかし、エゴグラムは「『高い』ことが良くて、『低い』ことが悪い」という見方をしてはいません。「低い」ということは、「その項目の特性とは『逆のベクトル寄りである』」と考えています。よって今回は、5つの項目が「低い」場合、どのような特徴が見られるのかを、ご紹介させて頂きます。
♦クリティカル・ペアレント(CP:批判的な親の側面)が低い場合
・枠組みに捉われず柔軟な発想で行動することが出来る
・大らかで余り細かいことは気にしない
・自分にも他人にも優しく、愛情深い
♦ナーチャリング・ペアレント(NP:養育的な親の側面)が低い場合
・サッパリしたドライな性格傾向
・他者への親和欲求が高い
・自分主体で物事を考える傾向がある
♦アダルト(A:大人の側面)が低い場合
・感受性が強く、感性が豊か
・他者に対して表裏がない
・素直で率直な性格傾向
♦フリー・チャイルド(FC:自由な子ども的側面)が低い場合
・真面目で従順な性格
・大人しく控えめで思慮深い
・他者に気を遣い、周囲の意見を優先する
♦アダプテド・チャイルド(AC:順応した子ども的側面)が低い場合
・自由闊達で、明るく元気
・バイタリティーがある
・行動力がある
……それぞれ5つの項目が「低い」場合、上記のような特徴があると考えられています。但し、「高い」場合と同様、物事には人それぞれの立場や考え方によって、当然「受け取り方」が異なります。例えば、NPが低い場合の特徴の一つとして、「サッパリしたドライな性格傾向」がありますが、これは受け取る人によっては「冷たくて思い遣りに欠ける」と考えたり感じたりする方もいることでしょう。
物事は立場や状況、人の価値観の数だけ、受け取り方(認知の仕方)があります。様々な可能性や視野に立って、物事を見られるようになると、人生がより豊かで幅広いものに感じられてくるのかもしれません。
当院では、東大式エゴグラム(TEG)にご興味がある方、あちいは、ご自分の性格傾向や、弱点克服を知りたい方に向けて、ご希望の方にTEG検査の実施を行っております。
このコラムを読まれまして、
興味・関心を抱かれた方や、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、うつ病・躁うつ病(双極性障害)をはじめ、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、
不安障害、適応障害、心身症、摂食障害(過食症)、
自律神経失調症、パニック障害、睡眠障害(不眠症)、
月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫性障害、
過敏性腸症候群(IBS)、アルコール使用障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。