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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
コロナ渦により、在宅ワーク(テレワーク)を導入されている企業様も多数出てきました。
このような状況下において、たまに質問される内容と致しまして、
「発達障害の傾向があるのですが、在宅ワーク(テレワーク)を率先して希望した方が良いのでしょうか?」というものがあります。
在宅ワーク(テレワーク)導入により、
★自閉スペクトラム症(以下、ASD)傾向のある方→「仕事の能率が上がった」
★ADHD傾向のある方→「仕事の能率が下がった」
というご意見を伺うことがよくあります。
ASD傾向をお持ちの方が「仕事の能率が上がった」とお答えになられる具体的なご理由としまして考えらえることは――
①ご自分のやりやすい仕事場の環境設定ができるため
②職場のノイズ(聴覚的刺激)が排除されたため
③急遽イレギュラーに入ってくるような仕事が減ったため
④自分のペースで計画的にコツコツ作業を進めやすくなったため
――これらのご理由が大きいようです。
また逆に、ADHD傾向をお持ちの方が「仕事の能率が下がった」とお答えになられる具体的なご理由としまして考えられることは――
①周囲の目がないことで、つい仕事以外のものに注意が向いてしまうため(例:ネットニュースやLINEなど)
②パソコンにずっと向かって作業をしていることに飽きてしまったり、落ち着かなくなったりするため(単一の仕事より、バラエティーに富んだ仕事を好む傾向があるため)
③黙々と単純作業をこなしていくことが苦手であるため
――これらのご理由が大きいようでした。
以前より繰り返し記載させて頂いておりますように、
発達障害の方は、この両者(ASDとADHD)が多様なコントラストを持って重なり合っており、お一人として全く同じ特性の方はいらっしゃられません。
よって、一概には言いかねますが、
ご自分が在宅ワークに向いているかどうかを知る、参考の一つになりましたら幸いです。
ただし、ここで重要なのは、
「ADHD傾向のある方も、きちんと対策と工夫さえすれば、十分に在宅ワークは可能である」ということです。
ご自分の傾向と特性を充分に知った上で、一緒に対策を考えてみませんか?
当院では、発達障害やその傾向をお持ちであることで、お悩みをお持ちの方々への心身両面からのサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。