新宿の心療内科・精神科・メンタルクリニック

ミルタザピンの副作用とは?眠気・体重増加への対処法を精神科専門医が解説 新宿心療内科 新宿ペリカンこころクリニック【精神科・メンタルクリニック】 ミルタザピンの副作用とは?眠気・体重増加への対処法を精神科専門医が解説 新宿心療内科 新宿ペリカンこころクリニック【精神科・メンタルクリニック】

ミルタザピンの副作用とは?眠気・体重増加への対処法を精神科専門医が解説

HOME > 新着情報一覧 > ミルタザピンの副作用とは?眠気・体重増加への対処法を精神科専門医が解説

ミルタザピンの副作用とは?眠気・体重増加への対処法を精神科専門医が解説

ミルタザピンの副作用とは?医師が解説する注意点と対処法

はじめに

ミルタザピン(商品名:リフレックス、レメロン)は、うつ病や不安障害などの治療に使われる抗うつ薬のひとつです。「眠気がひどい」「太りやすい」など、副作用が気になるという声も少なくありません。

しかし、副作用があるからといって不安になりすぎる必要はありません。正しく服用し、必要に応じて医師と相談しながら調整することで、安全に治療を継続できます。

本記事では、ミルタザピンの作用機序や代表的な副作用、それらへの対処法について、精神科医の立場からわかりやすく解説します。

 

ミルタザピンとはどのような薬か?

ミルタザピンは、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)という種類の抗うつ薬です。

脳内のノルアドレナリンとセロトニンの働きを増強し、気分を改善させる効果があります。特に「意欲が出ない」「食欲がない」「眠れない」といったメランコリー型のうつ症状に対して有効性が高いとされています。

日本では以下のような疾患に使用されます。

  • うつ病・うつ状態

  • 全般性不安障害(GAD)

  • PTSD(外傷後ストレス障害)など

 

ミルタザピンの主な副作用

ミルタザピンは比較的安全性の高い薬ですが、いくつかの副作用が報告されています。以下に代表的なものを紹介します。

1. 強い眠気

もっともよく見られる副作用のひとつが眠気です。ミルタザピンはヒスタミン受容体に作用するため、抗ヒスタミン作用によって強い鎮静効果が出ることがあります。

多くの場合は服用から1〜2週間程度で体が慣れるため、自然に落ち着いていくことが多いですが、日中の眠気が強すぎる場合は医師に相談して投与量や服用時間を調整する必要があります。

2. 体重増加

食欲が増進することがあり、結果として体重が増える方もいます。これはセロトニン2C受容体への拮抗作用や、ヒスタミン受容体への影響によって起こると考えられています。

ただし、すべての方が太るわけではなく、生活習慣の見直しによって予防・コントロールが可能です。

3. 口渇(口の渇き)

口の中が乾く感覚が生じることがあります。これは自律神経に作用する薬剤では比較的よく見られる副作用で、水分摂取を意識することで多くは対応可能です。

4. めまい・ふらつき

特に服用初期に見られることがあります。立ちくらみやふらつきがある場合は、急に立ち上がらないようにするなどの対処が有効です。

 

まれに起こる注意すべき副作用

頻度は低いものの、以下のような副作用には注意が必要です。

  • アカシジア(じっとしていられない感覚)
    落ち着きのなさや、足がムズムズするような感覚が生じることがあります。

  • 肝機能障害
    AST・ALTなどの肝機能値が上昇することがあります。定期的な血液検査でチェックします。

  • 低ナトリウム血症
    高齢者などで水分を摂りすぎると稀に起こることがあります。倦怠感や頭痛などが続く場合は注意が必要です。

上記のような症状がある場合は、服用を中止せず、必ず医師に相談してください。

 

副作用への対処法と医師としてのアドバイス

副作用の感じ方には個人差があります。副作用が強く出る場合でも、医師が適切に用量を調整すれば継続できるケースも多いです。

具体的な対処としては以下のような方法があります。

  • 眠気対策: 夕食後の服用にする/用量を減らす

  • 体重管理: 食事内容を見直す/運動を取り入れる

  • 口渇対策: 水分をこまめに摂る/飴やガムを活用する

  • 不安な症状があれば自己判断せず医師に相談する

ミルタザピンは、他の抗うつ薬では改善しにくい症状に効果的なこともある有用な薬です。副作用を怖がりすぎず、医師と連携しながら正しく使うことが何より大切です。

 

まとめ:ミルタザピンは副作用を理解して正しく使えば安心

ミルタザピンは、眠気や体重増加などの副作用が起こる可能性がある薬ですが、これは薬理作用によるものであり、正しい知識と医師のサポートのもとで使用すれば、安全に服用を続けることができます。

副作用がつらいと感じたときは、決して自己判断で中断せず、まずは主治医にご相談ください。薬を調整しながら、心と体のバランスを取り戻すことが治療の第一歩です。

 

新宿ペリカンこころクリニックへの来院をご希望の方はこちら

 

参考文献:

厚生労働省 e-ヘルスネット|抗うつ薬についてhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-044.html

医薬品インタビューフォーム「リフレックス錠15mg」
https://www.pmda.go.jp/

Watanabe N, et al. “Mirtazapine versus other antidepressive agents.” Cochrane Database Syst Rev. 2011.

国立精神・神経医療研究センター|うつ病治療ガイドライン
https://www.ncnp.go.jp/

MedlinePlus: Mirtazapine
https://medlineplus.gov/druginfo/meds/a697009.html

 

監修者:

新宿ペリカンこころクリニック

院長 佐々木 裕人

資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医

所属学会:日本精神神経学会