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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
人間の身体には体内時計が備わっており、脳や身体の休息が必要な時間帯になると、眠りの準備が始まるようになっています。
通常、夜になると私たちの手足は温かくなり、血管が拓いて熱を放散し、体温が下がります。体温が下がると、脳の温度も下がって、眠気が起こる仕組みになっているのです。ところが、入眠障害(不眠症)の方は、身体から熱を上手く逃がすことが出来ず、体温や脳の温度が下がりにくくなっているということが少なくありません。
眠る前に体温を下げる為には、冷たいおしぼりを握ったり、手足に当てたりするのがお勧めです。こうすれば、気化熱で体温が下がりやすくなります。
また、脳の温度を効率良く下げる方法があります。それが「冷たい水枕」です。
水枕と睡眠の関係については、広島大学の林光緒教授らの研究グループが試験を行っています。この試験は、普段寝つくまでの時間が30分以上かかる大学生を対象に行われました。
まず、室温と同じ26度の水枕で眠ってもらい、寝つくまでの時間(入眠時間)を計測した結果、眠るまでに掛かった時間は、平均19分24秒でした。次に、16度に調整した氷入りの水枕(冷却枕)で同様に寝てもらい、入眠時間を計測したところ、寝つくまでの時間は平均8分54秒と、以前に比べて10分30秒も短縮していたのです。このように、冷却枕を使って寝ると、脳の温度が下がり易くなり、寝つきがよくなると考えられます。
冷たい水枕をご用意できない場合は、軽く絞ったおしぼりをポリ袋に入れて冷凍し、タオルに包んで通常使っている枕に置いて寝るのも良いでしょう。
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