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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
草木が芽吹き、冬眠していた動物たちも動き出す「春」ですが、人の身体も同様に、暖かくなると新陳代謝が良くなっていきます。そのため、冬の間に身体に溜まった老廃物の影響で、ニキビや吹き出物などの肌荒れが、いつもより現れやすくなります。また、春は新しいことが始まる季節でもあり、心も何かとバランスを崩しやすくなります。例えば、小さなことにもイライラしたり、落ち込みやすくなったりします。
そのような春の不調は「気・血の巡りを良くすること」と、五臓の内の「肝(かん)」を労わることがポイントとなってきます。この「肝(かん)」は感情や自律神経とも関係し、ストレスの影響を受けやすいとも言われています。
春は、他の季節に比べると「肝(かん)」の機能が昂りやすく不安定になり、「気(き)」が乱れて滞りやすくなります。「気(き)」が滞ると「血(けつ)」にも影響が及び、「血(けつ)」の巡りも乱れて悪くなってしまうのです。
気・血の巡りが悪くなると、様々な不調が引き起こされます。具体的に、気・血の乱れが原因で引き起こされる不調としては、以下のようなものが挙げられます。
□ イライラする、または落ち込みやすい
□ 肩こりが慢性的にある
□ 肌荒れ(ニキビ・吹き出物)やくすみが気になる
□ 傷あとやアザが残りやすい
□ 生理不順がある
□ のぼせる
□ めまいがある
もし、上記の内容が当て嵌まられる場合は、気・血の巡りを良くし、体調を整えることが大切になってきます。そして、これらの不調は漢方薬にて治療することが可能です。
そのような春の不調に対しての具体的な対処法(養生法)を上げさせて頂きます。
★「冷たい物を取り過ぎない」:冷えは、血の流れを滞らせる原因になります。春と言っても朝夕の冷え込みもあり、身体も冷えがちです。冷たい飲料を避けたり、サラダなら温野菜のサラダにされたりと、温かいものを摂るように心掛けて下さい
★「早起きは三文の徳」:『春眠、暁を覚えず』という言葉がありますが、朝寝坊はお勧めできません。春は日の出とともに陽気が動き始めます。「あと10分…」と思う気持ちをぐっとこらえて、早起きを心掛けてみましょう。
★「香味野菜を上手に使って、気を巡らす」:春菊や三つ葉、せり、新玉ネギ、大葉などは、「気」の巡りを良くしてくれます。気持ちが何となくすっきりしないという時などに、取り入れてみられては如何でしょうか。
★「適度な運動で、血を巡らせる」:特に、生理痛や下半身の冷えが気になられる方は、ウォーキングで骨盤まわりの血行を促しましょう。通勤時に一駅分歩いてみる等の無理のない範囲で取り入れられると良いでしょう。長時間座りっぱなしの状態も、骨盤まわりから下半身にかけての血の巡りを妨げてしまいます。定期的に立ち上がり、伸びをしたり、軽く歩かれたりされると良いでしょう。
このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、
気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、自律神経失調症をはじめ、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安症、適応障害、
月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、
心身症、更年期障害、冷え性、ストレス関連障害、
摂食障害(過食症)、パニック症、睡眠障害(不眠症)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
統合失調症、過敏性腸症候群(IBS)、強迫症など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
なお、漢方薬による治療をご希望の患者様は、診察時に医師の方にぜひご相談下さい。当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することも可能です。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。
出典:現場で使える薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖症状からチャートで選ぶ漢方薬 杉山卓也著 SHOEISYA
参考資料:「Kampo View」https://www.kampo-view.com/