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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
現在、うつ病の治療薬として、本邦で最も広く用いられている「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」は、セロトニンだけに限定して、再取り込みを阻害します。アセチルコリンなどの他の神経伝達物質には作用しないので、三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬よりも副作用が少ないのが特徴です。但し、食欲不振や便秘などの消化器系の副作用が出ることがあります。服用量を増やした際に、不安やイライラ、パニック発作など、「アクチベーション・シンドローム」と呼ばれる精神症状が副作用として出ることもあります。
「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」は、SSRIの次に開発された抗うつ薬であり(参照:「『抗うつ薬』の効果や役割について教えて下さい」)、SSRIと共にうつ病治療の第一選択薬として用いられます。名称の通り、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリンの再取り込みも阻害します。神経伝達物質の働きを高めるので、抑うつ状態の患者様の意欲を向上させると言われています(意欲とノルアドレナリンは密接な関係にあります)。SSRIよりも消化器系への副作用は少ないですが、排尿困難が起こることもあります。また「アクチベーション・シンドローム」はSSRIと同様、副作用として起こり得ます。
抗うつ薬の副作用は、一般的には、薬を服用し始めた初期の頃(多くは2週間以内)や増量時に起こります。副作用は徐々に減っていきますが、余りも耐え難いほどの辛さがある場合は、無理に我慢しようとせず、すぐに主治医の先生にそのことをご相談されることをお勧め致します。
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