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抗不安薬を普通の人が飲むとどうなる?作用と注意点を精神科専門医が解説!

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抗不安薬を普通の人が飲むとどうなる?作用と注意点を精神科専門医が解説!

はじめに

抗不安薬について調べていると、「普通の人が飲むとどうなるのか」「依存してしまうのではないか」といった不安を抱く方も少なくありません。
抗不安薬は不安や緊張を和らげる目的で処方される薬ですが、症状が強くない人が服用した場合にどのような影響が出るのか、気になるのは自然なことです。

本記事では、精神科医の立場から、抗不安薬を「いわゆる普通の人」が飲んだ場合に起こり得る作用や注意点について、医学的根拠を踏まえてわかりやすく解説します。

 

抗不安薬とはどのような薬か

抗不安薬は、不安・緊張・恐怖感などを和らげる目的で使用される薬です。日本で多く使われているのはベンゾジアゼピン系抗不安薬で、脳内のGABA(抑制性神経伝達物質)の働きを強めることで、神経の興奮を鎮めます。

代表的な作用は以下の通りです。

  • 不安を和らげる

  • 筋肉の緊張を緩める

  • 気持ちを落ち着かせる

  • 眠気を促す(種類によっては弱い睡眠作用)

これらの作用は、病的な不安がある方にとっては大きな助けになります。

 

「普通の人」が抗不安薬を飲むとどうなる?

ここでいう「普通の人」とは、強い不安障害やパニック障害などの診断がない人を指します。そのような方が抗不安薬を服用した場合、以下のような反応が起こることがあります。

① 不安が軽減し、リラックス感が出る

抗不安薬は不安の有無にかかわらず脳に作用するため、不安がそれほど強くない人でも「少し気持ちが楽になった」「リラックスした」と感じることがあります。

これは異常な反応ではなく、薬理作用として自然なものです。

② 眠気・ぼんやり感が出やすい

「普通の人」の場合、もともと脳の緊張がそれほど高くないため、眠気や集中力低下が前面に出やすい傾向があります。

  • 頭がぼーっとする

  • 集中力が落ちる

  • 眠くなる

といった症状が出ることがあります。

③ 判断力・反応速度が低下することがある

抗不安薬は中枢神経を鎮静させるため、車の運転や危険作業では注意が必要です。特に症状が軽い人ほど、「効きすぎた」と感じることがあります。

 

抗不安薬は「健康な人が飲んではいけない薬」なのか?

結論から言えば、医師の判断で処方され、用量・用法を守っていれば問題ありません。

抗不安薬は「病気の人だけの薬」というよりも、
✔ 強いストレス
✔ 一時的な不安
✔ 手術前や検査前の緊張
など、状況に応じて短期間使われることもある薬です。

実際、内科や外科でも頓服として処方されるケースは珍しくありません。

 

依存が心配される理由と正しい理解

抗不安薬について「普通の人が飲むと依存するのでは?」と心配されることがあります。
確かに、長期間・高用量で漫然と使用すると依存のリスクが高まることは事実です。

ただし、

  • 医師の管理下で

  • 必要最小限の量を

  • 期間を区切って使用する

という基本を守っていれば、過度に恐れる必要はありません。

依存は「薬が悪い」から起こるのではなく、使い方の問題であることがほとんどです。

 

医師が抗不安薬を処方する際に重視していること

精神科では、抗不安薬を処方する際に次の点を重視します。

  • 本当に抗不安薬が必要な状態か

  • 抗うつ薬や心理療法で代替できないか

  • 頓服で十分か、定期服用が必要か

  • 生活背景やストレス要因は何か

「普通の人に漫然と出す薬」ではなく、症状・状況に応じて慎重に使う薬という位置づけです。

 

服用する際の注意点

抗不安薬を服用する場合、以下の点を意識してください。

  • 自己判断で量を増減しない

  • アルコールと併用しない

  • 眠気があるときは運転を避ける

  • 効き方に違和感があれば医師に相談する

特に「普通の人ほど効きすぎを感じやすい」ため、少量からの使用が基本となります。

 

まとめ:抗不安薬は正しく使えば安全な薬

抗不安薬を普通の人が飲んだ場合、

  • リラックス感が出る

  • 眠気や集中力低下が起こりやすい

  • 効きすぎたと感じることがある

といった反応が見られることがあります。

しかしこれは薬の特性によるものであり、医師の指導のもと正しく使えば危険な薬ではありません。
不安や緊張でつらいとき、「我慢する」ことが必ずしも正解ではない場合もあります。

薬に対する不安があるときこそ、自己判断せず、専門医に相談することが大切です。
抗不安薬は、上手に使えば心を支える有効な選択肢の一つです。

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参考文献:

厚生労働省 e-ヘルスネット|抗不安薬
抗不安薬の作用機序や副作用、依存に関する基本的な解説
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-041.html

 

MSDマニュアル家庭版|抗不安薬
一般向けに抗不安薬の効果・注意点・安全な使い方を解説
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/mental-health-disorders/drug-treatment-of-mental-health-disorders/anti-anxiety-drugs

 

日本精神神経学会|向精神薬の適正使用について
抗不安薬を含む向精神薬の適正使用と依存リスクへの考え方
https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=10

 

PMDA(医薬品医療機器総合機構)|ベンゾジアゼピン系薬剤 添付文書
各抗不安薬の副作用・注意点に関する公的資料
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/

 

American Psychiatric Association(APA)Practice Guideline
不安障害治療における抗不安薬の位置づけ
https://psychiatry.org/psychiatrists/practice/clinical-practice-guidelines

 

監修者:

新宿ペリカンこころクリニック

院長 佐々木 裕人

資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医

所属学会:日本精神神経学会