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夫(妻)がうつになった時、どうすれば良いのですか?

うつに最初に気づくのは、身近にいる家族だろうと思われがちですが、家族であればあるほど、生活態度に異変が見られても、案外自分の解釈で納得してしまうものです。例えば、夫が週末にずっと寝ていても、「残業が続いているから…」とか、食欲が落ちても「夏バテかもしれない」等と、妻は解釈をしたりして、夫の異変を病気と考えないのです。身体の調子が悪ければ、まず自分に言ってくるだろう、と思ってしまっていることも、うつ病に気が付きにくい理由の一つでしょう。

 

 

 

患者様ご本人も、自分がうつだとは認めたくない、家族に心配をかけたくないと思い、家族に隠していることもあります。例え、家族が「もしかしたらうつじゃないの?」と指摘しても、そんなことないよ、と様々な言い訳をされる場合もあります。しかし、家族はそうした言い訳には耳を貸さず、「平日の朝じゃ起きられないし、夜も眠れていない」、「仕事が休みの日は一日中寝ている」、「食事をしない」、「お風呂に入らなかったり、身なりに構わなくなった」、「表情が乏しく、笑わなくなった」等といったうつ症状と思われる事実に目を向け、うつ病であることを相手にしっかりと伝えるべきです。

 

 

 

もし「医者に行こう」と誘って拒否をされたら、「じゃあ、どうすればよくなると思う?」と聞いてみて下さい。そして、栄養剤を毎日飲む、休暇を取るなど患者様が考えられたその方法を、期限を決めて実際に実行してもらいます。但し、この時に変わらなかったら病院に行く、と約束してもらいます。そして、変わらなかった場合は、約束通りに病院に連れていきます。大切なことは、約束は必ず実行してもらうことです。

 

 

 

次に、うつ病の人への声の掛け方ですが、うつ病の人は、自分に向けられた言葉を、非難または否定として受け取ってしまう傾向があります。ですので、話し掛ける時には、変な誤解をさせないよう簡潔な言葉で話すことが重要です。

 

 

 

また、うつ病の家族を一人残して外出しなければならない時は、どうしたら良いのでしょうか。絶対に一人にさせてはいけないのは、自傷行為や自殺を起こす危険性がある時です。加えて、食事、入浴などが出来ない、決められた通りに薬が飲めない、お金の管理ができない時も一人にしてはいけません。

 

 

患者様の外出については、「今はいつ?」「ここはどこ?」「私はだれ?」という事実認識が保たれていれば、外出させても大丈夫でしょう。しかし、急に道路に飛び出したり、怒り出したりといった衝動的な行動が見られる時は危険です。また、そういった心配がない場合でも、うつの患者様は注意力が落ちているので、はじめは一緒に外出されて、安全確認ができるかどうか確かめてみて下さい。

 

 

 

共働きとうつ病の看病についてですが、基本的に、働きながらうつ病の看病をするのは非常に大変です。本来は誰かが一緒にいることが望ましいです。ただ、昼間に一人にしていても問題がない状態であれば、職場から電話やメールを入れて、食事をしたか、薬を飲んだか…といった患者様の様子を細めに把握し、指示を出してもよいでしょう。

 

 

 

最後に、看病をする家族の不安や不満、ストレスの発散についてです。ストレスが溜まっても、病人に感情をぶつけてはいけないと思っている人が多いようですが、時々は感情的になってしまうことも仕方ありません。その後で、本人に「あなたのせいで怒ったのではないよ」と伝えておくことが大切です。時には、親や兄弟などに協力を頼み、気晴らしをするのも大切です。一人で全てを背負い込んでしまうことが一番避けたい事柄だと言えます。

 

このコラムを読まれまして、
気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、うつ病をはじめ、

適応障害、躁うつ病(双極性障害)、不安症

睡眠障害(不眠症)、心身症、自律神経失調症

パニック症、摂食障害、統合失調症、強迫症、

月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

過敏性腸症候群(IBS)、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリング(心理療法)をご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

Presented by.医療法人社団ペリカン(心療内科・精神科・内科)

参考引用文献:Newton別冊精神科医が教える心の病の説明書