不安や心配を抱えている時や問題を解決しようとする時に、知らず知らずのうちに私達は「キネシオロジーの感情ストレスリリース(ESR)」のテクニックを使っていることがあります。この「ESRのテクニック」とは一体何なのか…と言いますと、要はただ「おでこに触れる」だけのことなのです。きっと誰でもやったことがあるはずです。
やり方は至極簡単です。眉毛と髪の生え際のほぼ中間にある額のふたつの反射ポイント(少し膨らんでいるところ)に触れるだけです。古典的な「考える人」のポーズも額に触れていますが、心を落ち着かせる効果もある訳です。では、実際に試してみましょう。
★ESPのテクニック★
➊両手を指先で反射ポイントに触れ、手のひらは閉じた目と頬に軽くあてます。触れることで脳の前頭葉エリアの血行が良くなると考えられています。前頭葉は推論と問題解決を司り、瞑想中に活性化される部位でもあります。
➋反射ポイントに触れながら、ストレスの原因となっている問題について出来る限り詳細に考えます。出来れば五感の全てを使います。
❸最後に深呼吸をします。
……暫くすると、きっと動揺が減ったように感じるはずです。もしかすると、解決策を思いつくかもしれませんし、例え問題が解決しなくても心配や不安へ認識が変われば、ストレスも軽くなります。
そして、眠りにつくためには、脳が落ち着いている状態が理想です。脳の画像検査からも、不眠症の人の前頭前皮質は忙しく活動していることが分かっています。脳のこの領域は、考え事や心配事が抑えきれない状態と関わりがあります。頭が働き続けていたら、ぐっすり眠るのは難しいのは当然です。
ピッツバーグ大学の研究者が、脳の前頭前皮質を冷やすと、代謝活動を減らせるという画期的な発見をしました。不眠症患者に冷却効果のある帽子を与えたところ、睡眠に問題のない人よりも早く入眠することができたのです。また、ベッドに横になっている時間の89パーセントを睡眠に費やすことができました。これは普通に眠る人と同じ割合です。
眠れない時には、布にくるんだ冷却材をおでこにあててみましょう。薬局で売っている冷えピタなどでも十分に効果を得ることができますので、是非試してみて下さい。
このコラムを読まれまして、ご自分の現在のご状況として、
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当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、
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心身両面からの治療とサポートを行っております。
Presented by.医療法人社団ペリカン(心療内科・精神科・内科)
監修 佐々木裕人(精神保健指定医・精神科専門医・内科医)
参考引用文献:『最新科学が証明した睡眠にいいことベスト211』