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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「5月病(6月病)」は、正式な病名ではありませんが、大学受験や就職活動等で張り詰めていた気持ちが、合格・内定された途端、その反動で気が緩み、そのままズルズルと無気力になっていってしまう状態を呼びます。
覇気がなく、抑うつ的であって、しかもうつ病ではないと判断された場合、この「5月病(6月病)」の可能性があります。どちらかというと、所謂「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に近いかもしれません。但し「5月病(6月病)」の場合、可能性として一度、うつ病を疑ってみる必要はあるでしょう。
もし、仕事や学業をされている時以外は元気であった場合は、うつ病の可能性は低く、むしろ「アパシーシンドローム(無気力症候群)」のような状態であることも考えられます。
「アパシーシンドローム」は、正式な病名ではありませんが、無気力が主な症状で、若い男性層に比較的多く見られます。「無気力」以外にも、「自発性が低下する」「感情の起伏が小さくなる」「周囲に無関心になる」といった症状も見られます。
「アパシーシンドローム」と「うつ病」の一番の大きな違いは、アパシーシンドロームは、どんなに無気力・無関心であっても、不安や焦り、後悔といったものを感じることがほぼありません。よって、本人自身が苦痛を感じないため、「他人に分かってほしい」といった助けの声を上げることもありません。そこがうつ病と大きく異なる点です。
治療は主にカウンセリングが主体となります。投薬は、不眠やイライラ等の症状が出た際に、あくまで対症療法的に使われます。うつ病の場合の治療は、まずは休養が必要であったり、投薬治療がメインになったりすることが一般的に多いので、治療の側面をとっても、うつ病とは対照的だと言えるでしょう。
なお、「5月病(6月病)」と「アパシーシンドローム」を同じ病気(病態)だと見なす流派もあるようです。以前は、学生の方(大学生・専門学校生など)が主体でしたが、近年では社会人の方でもこの症状を呈する方が増えてきていることが報告されています。
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