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【心療内科Q/A】 「『強迫性障害(強迫症)』の治療について②」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

前回のコラムにおいて、「強迫性障害(強迫症)」の心理療法について、ほんの“触り”の部分を記載させて頂きました。今回はその続きになります。

 

 

長い間、無意味で不合理な「囚われ」から抜けさせずに苦しんだ方ほど、「治るのならばすぐに心理療法を開始したい」という衝動に駆られるかもしれません。

 

 

但し、強迫性障害(強迫症)」の心理療法においては、患者様の主体性がとても重要になってきます。よって、周囲の方(ご家族様など)が無理矢理押し付けて行うこともできません。患者様ご本人に、取り組むことへの心の準備が整ってはじめて、成功(回復)への道が拓けるのです。

 

 

強迫性障害(強迫症)を治すためには、次のことを心に留めておきましょう

 

 

◎ 強迫を乗り越えた後の未来をハッキリと思い描くこと

◎ 浮かんでくる強迫観念は、沸いては消え、沸いては消える「泡」のようなもの

◎「強迫さん、いらっしゃい」といった鷹揚な気持ちで待ち構えること

◎ 強迫儀式は自分が勝手に作ったマイルール。破るも減らすも自分次第で自由自在

◎ 強迫儀式を止めると決めたら、辛さや不安が都度消えたかどうかは確認しない

 

 

……まずは、上記の5つの項目を念頭に置いておかれて下さい。

 

 

次に、自分自身をセルフモニタリング(自己観察)します強迫観念から逃れようと強迫行為を行っている時は、そこばかり注目してしまい、自分自身を客観的に見つめることは出来ません。まずは、自分の行動を客観的に観察し、記録を取っておく必要があります。次の事柄を書き出してみましょう。

 

 

★ 強迫観念と強迫行為が起こった日時

★ どんな時に強迫行為を行い、どんな時には我慢できるのか

★ 強迫行為に掛けた時間

 

 

……これらを書き出すことが出来れば、実際の心理療法時にも役立つばかりでなく、ご自身が改めて、何か感覚的に気が付くことがあるかもしれません。例えば、「正直、まだ自分の行動を直視するのが辛いし、強迫観念のことを思い出しただけで、それに取り込まれそうになる」と感じられたのであれば、もしかするとまだ機が熟していないのかもしれません。

 

 

逆に、これらを書いただけで、患者様によっては、心理療法を行わなくとも、「こういう時には自分は大丈夫みたいだ」と上手に例外探しが出来る方もいらっしゃられ、自己調整が独りでも充分に行える方もいらっしゃられます。

 

 

 

このコラムを読まれまして、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、強迫性障害(強迫症)をはじめ、

パニック障害(パニック症)、不安障害(不安症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、

摂食障害、睡眠障害(不眠症)、心身症、恐怖症、

月経前症候群、統合失調症、過敏性腸症候群、

社交不安障害、ゲーム障害、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。