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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「境界性パーソナリティ障害」は、男性よりも女性の方に多く見られると言われています。
アメリカの統計では、患者様の約80%が女性であると報告されています(アメリカでは境界性パーソナリティ障害の調査や研究が盛んです)。日本での調査報告は少なく、具体的な数値は明示されてはいないものの、「男性より女性の方が多い」傾向は確かにあるようです。
その要因として、女性ホルモンの影響による気分変動の起こり易さが一因にあると考えられています。その他に、男性の場合は、この境界性パーソナリティ障害に似ているけれども少し現れ方の違う「自己愛性パーソナリティ障害」や「反社会性パーソナリティ障害」の方により診断がされやすい側面がある、という指摘もあります。
境界性パーソナリティ障害の“状態像”は加齢(エイジング)と共に変化することも知られており、多くの方は、年齢を重ねるにつれて、症状は目立たなくなっていく傾向があるようです。
境界性パーソナリティ障害として、問題が明らかになるのは、子どもから大人へと心身共に大きく変動する「思春期」であるのが一般的です。
激しい感情の揺れや、問題行動の多さに、患者様ご本人も周囲の方々も、将来を明るく考えられなくなってしまわれるかもしれません。しかし、上述の通り、年齢が高くなるにつれ、状態は落ち着いていく傾向にあります。10年単位で経過を見ていくと、境界性パーソナリティ障害の診断基準を満たさなくなる方が過半数を占めるようになる、とも言われているのです。
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