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【心療内科Q/A】「発達障害に付随しやすい“感覚異常”とは…?」【大人の発達障害】

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

発達障害に伴いやすい“感覚異常”には、感覚(刺激)に対する過敏と鈍麻の両方が起こり得ます。感覚が過敏で大きい音を苦手とされる方がいる一方で、感覚が鈍麻で怪我をしても痛みに気付きにくい、という方もいらっしゃられます。

 

 

自閉スペクトラム症(以下、ASD)の方は、聴覚過敏が伴うことが多く救急車のサイレンや打ち上げ花火の音、駅や街頭の騒音等が苦手です。地下鉄に乗っている時の音を、「まるで拷問のように感じる」という方すらいらっしゃられる程です。

 

 

私たちは、大勢の方が集まって、各々がそれぞれに会話をしている際(例:立食パーティー、複数グループで行うディスカッション…等々)、自分が話をしている相手の言葉(声)を聞き分けることが出来ます。そこに大きな音楽が流れていたとしても、相手の声を選択して聞くことが出来ます。これを選択的注意と呼びます(「カクテルパーティー効果」の言葉で説明されることもあります)。

 

 

ASDの方は、この「選択的注意」が難しく必要のない情報(音声)まで拾われてしまい、相手の言っていることを中々上手く聞き取ることが出来ません。そのために、相手から「(話を)聞いているようで聞いていない」と思われてしまうこともしばしばです。

 

 

聴覚と同じようなことが、視覚や嗅覚、味覚、触覚にも現れます。視覚過敏の場合は、視野に入るもの全てが目に飛び込んでくるため、対象物と背景を見分けることが困難です。探し物が中々見つけられないという原因に、この視覚過敏の特性が関わってくることがあります。また「光」を眩しく感じられる方も多いです。

 

 

嗅覚過敏がある方は、一般には“芳香”とされている香り(例:化粧品、香水)が耐えがたい悪臭に感じられることがあります。ガスの臭いや体臭には人一倍敏感ですので、車の往来の多い所や人が集まる場所は苦手です。また、食べ物は何でも臭いをかいでみる癖を持っている方もいらっしゃいます。

 

 

触覚過敏の方は、ゴワゴワ・チクチクする素材のものは苦痛に感じ、すべすべとした柔らかい素材を好まれます。そのため、着用する衣類には特定の素材を用いたものを意識して選ばれます。洗顔や入浴のなど水に触れることが苦手な方もいらっしゃられます。また、「肩を叩かれる」と「痛い!」と感じられる方もいます。

 

 

味覚過敏の方の場合、極端な偏食傾向が見られたり、複数の素材や調味料を使った料理が食べられなかったり…といった方もいらっしゃられます。

 

 

こういった過敏性をお持ちの方は、工夫できる点は上手に調整され、時には周囲や信頼できる相手に相談をされることで、適切なアドバイスやフォローを得るようにする、といったことを心掛けているそうです。

 

 

 

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

大人の発達障害(ASD、ADHD含むをはじめ、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。