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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
前回のコラムにおいて、「冷え性」には幾つかのタイプがあること(「気」・「血」・「水」いずかの異常により引き起こされること)をご紹介させて頂きました。
そして、その冷え性のタイプと、その方お一人おひとりの体質(=「証(しょう)」)の双方を医師がしっかりと診ることで初めて、その方に合った漢方薬が見つかるのです。
以下に、「冷えのタイプ」別に、冷え症に処方される代表的な漢方薬を挙げさせて頂きます。
★「気逆」による冷え★
冷えの特徴:気の上衝による下半身の冷えと、上半身ののぼせ。
冷え以外の症状:顔色が悪い、食欲不振、頭痛、胃腸障害、風邪を引きやすい、関節や筋肉の痛みや腫れ、腹部膨満感…等々。
効果的な漢方薬:桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)、大建中湯(だいけんちゅうとう)等。
★「瘀血」による冷え★
冷えの特徴:血の停滞(血の巡りの不調)による冷えであり、主に手足の冷え。
冷え以外の症状:腹部の圧迫、下腹部の張り、腹痛、便秘気味、月経痛、めまい、むくみ、腰痛、貧血、肩こり、しもやけ、血行不良…等々。
効果的な漢方薬:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、桃核承気湯(とうかくしょうきとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)等。
★「水毒」による冷え★
冷えの特徴:水が体内に溜まる水の停滞による冷えであり、胃腸機能の低下などを伴う。
冷え以外の症状:下半身の痛み、頻尿、おりもの、偏頭痛、みぞおちの膨満感、胃部のポチャポチャ音、疲労感、動悸、めまい…等々。
効果的な漢方薬:苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅっかんとう)、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、真武湯(しんぶとう)等。
繰り返しになりますが、漢方薬は、ただやみくもに服用するものではありません。「証(しょう)」が合わない漢方薬を服用すると、時に“副作用”が生じてしまうことすらあるのです。また「証(しょう)」は、漢方薬を服用する内に変化するケースもよく見られますので、医師とのきちんとした問診の下で、その時のご自分に最適な漢方薬を処方して貰うのが一番でしょう。
なお、冷え性改善の漢方薬は、当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することが可能です。心療内科において、漢方薬による治療をご希望の患者様は、ぜひこの機会にご相談されてみられては如何でしょうか。
このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、
気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、自律神経失調症をはじめ、
冷え性、更年期障害、心身症、ストレス関連障害、
月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安症、適応障害、
摂食障害(過食症)、パニック症、睡眠障害(不眠症)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
統合失調症、過敏性腸症候群(IBS)、強迫症など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。