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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
同コラムにて、前回「うつ病の回復までのプロセス」として「① 急性期」について記載させて頂きました。今回はその次の段階・「② 回復期」について書かせて頂きます。
うつ病の「回復期」は、調子が良くなったり、また少し落ち込んだりというように、症状が波のように上下しながら徐々に改善していきます(=「波打ち回復」)。
そして、患者様自身も、「不安やイライラ等の症状がかなり減ってきた」「何かしたいと思えるようになってきた」等と、実感されるようになります。このように、一見病気が治ったかのように思える状態を、医学的には「寛解(かんかい)」と呼んでいます(※うつ病の場合の「寛解」は、うつ病の症状や兆候が「2ヶ月間」認められない状態を指します)。
寛解まで至ると、患者様は、症状から解放され、随分楽になりますが、「これで完全に回復した」ということにはなりません。その先、本当に回復されるまでには、意外と長く掛かります。ここで、もし患者様が、「もう治った!」とご自分で判断して無理をされてしまわれたり、服薬を中止されたりしてしまわれると、症状が再度悪化してしまい、回復までの時間が却って長引いてしまう危険性があります。ですので、繰り返しになりますが、まずは焦らず薬物療法(投薬治療)を続けることが大切です。
特に、休職をされて、治療を受けられている患者様は、ある程度調子が良くなると、ついつい職場復帰を急ぎがちです。しかし、うつ病は一進一退を繰り返しながら徐々に回復していく病気ですので、十分に回復されないまま職場復帰をされた場合、症状が悪化し、再休職という事態も招きかねません。
従って、「回復期」は、少しずつ無理のない程度に散歩をされたり、美術館に行ってみられたり…と、昼間の活動量を増やしながら、生活リズムをゆっくりと整えていかれる時期であると考えて下さい。
また、回復の程度と安定具合によりましては、そろそろ主治医の先生とよく相談をされながら、社会復帰のタイミングについて考え始める時期でもあります。
復職にあたっては、リワークプログラム等を適宜利用されて、徐々に就業リズムに身体と心を慣らしていかれる必要があります。「休んでしまっていた分を取り戻そう」とつい頑張ってしまいがちですが、ここで無理は禁物です。復職をされても、暫くの間は、職場の復帰規則に則って、残業制限や出張制限が通常はかかります。まずは、職場の時間規定を厳守することから始めましょう。
このコラムを読まれまして、ご自分の現在のご状況として、
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