A.
医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
人は緊張をした時にお腹が痛くなったり、ストレスが続くと便秘や下痢になったりします。これは腸と心、つまり自律神経が相互作用していることに拠ります(「脳腸相関」と呼びます)。
腸には消化と排泄の働き以外にも重要な働きがあります。まず、血液を作り出す源であることが挙げられます。自律神経の安定のためには、良質な血液によるスムーズな血流が不可欠です。
では、血液の“質”は、腸の中でどのように決まるのでしょうか。
腸内には無数の細菌がいて、その内訳が、善玉菌2割、悪玉菌1割、残り7割はどちらにもなる日和見菌です。この日和見菌が、食生活の乱れ等により、悪玉菌に傾くと血液の質は悪くなり、善玉菌に傾くと良くなります。
腸内環境が整っていると、血液はサラサラで血流が良くなり、自然と自律神経も安定します。逆に、腸内環境が乱れると、血液はドロドロになり血流も悪化します。便秘や肌荒れ、そしてイライラといった精神的な不調が起こり、自律神経のバランスも崩れていってしまうのです。
また、腸内環境の悪化から起こる便秘も曲者です。何故なら、便秘になると、人の幸福度を左右する物質である「セロトニン」が作られなくなるからです。この「セロトニン」ですが、実は、脳内での分泌量はわずか数%であり、約95%は腸壁で作られているのです。
そして、便秘は慢性の腸壁炎症ですので、当然セロトニンを作る働きも低下し、分泌量は激減します。そうなると、気力が低下し、慢性疲労やうつ症状などの心の病を招くことにも繋がってしまうのです。
「便秘」を甘く見てはいけません。腸内環境が悪くなると、腐敗物質や毒素が一杯の血液が全身を巡り、脳の酸素不足を招き、マイナス思考になるというメンタルの不調にも繋がります。また、便秘により、腸で幸福物質の「セロトニン」が作られなくなり、脳からのセロトニン分泌がストップして、気力の低下、やる気の低下、うつ病にまで発展してしまうリスクがあることを、どうか頭の片隅に留めて頂けましたら、幸いです。
当院では、自律神経失調症をはじめ、
過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシア(FD)、
心身症、うつ病、躁うつ病、不安症、適応障害、
睡眠障害(不眠症)、摂食障害(過食症)、強迫症、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
月経前症候群、統合失調症、パニック症など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。