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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「『うっかり屋』と『ADHD』の違いはどこにあるのでしょうか?」
もし、こういった質問を投げ掛けられたとたら、皆様はどのようにお答えになられるでしょうか。
最近はインターネットや一般書籍でも、ADHDの簡易チェックを行うことが出来る為、そのチェックをしてみたところ「殆どの項目にチェックが入ってしまいまして…」と、ご心配をされて、来院される方も決して少なくはありません。
ここで大切なのは、その当て嵌まった項目の内容が、
「どの程度のレベルで」「どの位の頻度で起きており」
「周囲にどの程度影響が出ているのか(周囲の理解度や支援度)」
といった点になるかと思われます。
例えば、基本的には仕事は出来ていて、
人と比べると若干ミスは多いかもしれないけれども、
それでも他の職員や同僚から指摘や注意を受ければ修正できる、といった場合には、
恐らくは通常の「うっかり屋」として認識され、
その職場においてそれなり働いていけるものと思われます。
一方、仕事で最初からミスなくこなせることはごく稀で、
基本的にはミスが出てしまうような方は、周囲の方々がフォローするのも大変です。
「ミスが人と比べると多い」という話ではなく、
「仕事を頼むたびに、何かしらのミスが必ずある」という話になってきます。
このようにミスが多い状態を、本人やその周囲の人が、「まぁいいか」と思える程度であれば、ADHDには該当しません。
しかし一方、もしも周囲の方々が本人のミスに対して、「一向に反省がない」「事態を甘く見ている」等と指摘されるようであれば、話は変わってきます。
そのような状況になって、周囲の方々が、「この人は、どうしてこのようなことが出来ないのだろう」と思われてしまい、ご本人も「自分は何てダメなんだ」と感じて悩み始めてしまったのであれば、ただの「うっかり屋」では済まなくなるでしょう。
そのような悩みを抱えられた方が「自分はADHDなのではないでしょうか?」と、心療内科や精神科にご相談に来院されるように感じられます。
成人後の大人の場合、その人の持っている能力と苦手な部分とのバランス、その人のお人柄、仕事との相性、家族や同僚といった周囲の方々の負担感の大きさ等で、発達障害の特性に纏わるその方の状態像が決まってくるところがあります。
加えて、それらが最終的にはどのように収束するか、ということも重要になってきます。
例えば「小さな問題は色々とあったけれども、最後には帳尻が合った」という場合には、ご本人も周囲の方々も、途中の出来事を水に流すこともあります。
そういう意味では、ADHDの特性の一つである「極端にそそっかしい」ということが、周囲の人たちとの関係性とやり取りを通して「うっかり屋」として理解されていくか、それとも「極めて深刻な問題」として理解されていくか、その違いがもたらすものは極めて大きいのではないでしょうか。
もしも、ここまでの文章を読まれ、自分はただの「うっかり屋」なのではなく、ADHDの特性があると感じられたという方は、その特性と他のご自身の能力とのバランスや、周囲の方々の理解度や態度について、今一度、じっくりと考えてみて下さい。
「ADHDの特性はありそうだけれども、周囲の人の理解が得られれば、何とかやっていけそうな状態」であったり、
「ADHDの特性はありそうだけれども、自分の他の長所や能力で、何とか帳尻が合っている状態」……等々であれば良いのですが、
この特性により、周囲からのストレスやプレッシャーがかなり掛かっており、本人の緊張や不安が強くなってしまっている、という場合には、医療機関に相談をされることを考えてみられても良いかもしれません。
このコラムを読まれまして、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
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心身両面からの治療とサポートを行っております。
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