A.
医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
前回のコラムの補足としまして、今回は「②」とさせて頂きました。前回は「燥邪(そうじゃ)」と一括りにしてご説明しましたが、実は「温燥(おんそう)」と「涼燥(りょうそう)」という分け方があります。
9月に入ると、朝晩は少しずつ過ごしやすくなってきます。野原にはススキが風にそよぎ、あちこちで秋の虫たちの合唱が聞こえ始めて、「ああ、もう少し頑張れば、涼しい秋がやってくるのだ」と勇気づけられたりします。一方、日によっては、そろそろ空気の乾燥が気になるようにもなってきます。
中医学(漢方)では、9月22日頃の秋分の日を境に、前半はまだ夏の暑熱が残っているので「温燥(おんそう)」、後半は次第に冬の寒気を伴っていくので「涼燥(りょうそう)」と呼んで、その養生の仕方を分けています。
夏から秋にかけての移行期間である「温燥」の時期は、余分な熱はクールダウンさせつつ、身体に潤いを持たせる食べ物を意識して摂るようにします。お勧めは、梨、レンコン、大根、銀杏などです。
鼻や喉の粘膜が乾き始めると、いつもより咳払い(空咳)が多くなったり、鼻の孔の内側が渇いてきたりします。つまり、粘膜のバリア機能が弱まって、細菌やウィルスも繁殖しやすくなるため、呼吸器周りを中心とした乾燥によるカゼにもかかり易くなります。
そういった皮膚や粘膜の乾きに関係している臓器は「肺」です。実は「肺」は「大腸」と関係が深いので、「肺」を整えることは「大腸」を養生することにも繋がります。「大腸」には、人間の免疫細胞の7割ほどが集まっているので、免疫バランスを整えることにも役立ちます。
「肺」を活性化する味覚は「辛味」です。程よくじわりと潤う程度の辛味の食べ物を意識的に選ばれて、「肺」を整えていきましょう。具体的には、しょうが、にんにく、長ネギなどがお勧めです。どれも身体を温める性質のある食べ物ですので、「温燥」の時期は、まだ大量に摂取しょうとせず、トッピング程度に使われると良いでしょう。
当院では、
自律神経失調症、冷え性、睡眠障害(不眠症)、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
パニック障害、月経前症候群、ストレス関連障害、
統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
なお、患者様のご希望や症状によっては、保険適用内で漢方薬による治療(漢方療法)も行っております。ご希望の患者様は、診療の際に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。