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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
抗うつ薬の「NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬/通称ナッサ)」は、これまでの抗うつ薬のようにセロトニンやノルアドレナリンなどの再取り込みを阻害するものではありません(参照:「抗うつ薬の『SSRI』と『SNRI』は何が違うのですか?」)。ノルアドレナリンのα2自己受容体の働きを阻害し、ノルアドレナリンの産生を促進し、α2自己受容体を介して、中枢神経のセロトニンとノルアドレナリン性神経細胞の働きを強化する、という作用機序になっています。
即ち、セロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害するのではなく、「働きを強化する作用」があると考えて頂ければ良いでしょう。現在NaSSAは、一般名「ミルタザピン」、商品名「リフレックス」「レメロン」等として販売されています。
加えて、アセチルコリンの再取り込みを阻害する「抗コリン作用」が起こりにくいので、副作用が少ないとも言われています。
また、SSRIやSNRIは治療効果が最初に発現するまで最低でも2~4週間程度掛かりますが、NaSSAは1週間程度で効果を感じ始める方が見られます。
ただ、そうは言いましても、強い鎮静効果があるため、服用初期には眠気や倦怠感を強く感じることがあります。そのため、NaSSAは「夕食後」や「就寝前」に服用することが推奨されています。但し、服用を継続されている内に、徐々に慣れて、眠気や倦怠感が軽くなる方も多くみられます。
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