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【心療内科 Q/A】「心療内科・精神科で扱われる漢方薬Ⅳ~イライラ・怒りっぽい」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

漢方療法(漢方薬による治療)では、病気には、体質や環境、習慣などの要素が絡んでおり、「気」・「血」・「水」のいずれかが変調を起こすことで、心身のバランスが崩れ、病気が発症すると考えます。

 

 

「イライラ」「怒りっぽい」といった症状も、主に「気」や「血」が変調を起こすことで、発現します。例えば、「生理(「血」の変調)の前にイライラする」といった経験は、まさにこの典型的なものとも言える訳です。

 

 

「イライラ」や「怒りっぽい」といった症状(お悩み)でお悩みの方に処方される漢方薬として、抑肝散(よくかんさん)」「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」「加味逍遥散(かみしょうようさん)」「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」…等が挙げられます。

 

 

 

◎ 抑肝散:漢方では「肝(かん)」が高ぶると、怒りやイライラが現れると考えます。「抑肝散」はこの「肝」の高ぶりを抑えることから名付けられた漢方薬です。体力は中程度で、怒りっぽい、興奮しやすい、イライラするなどの症状のある方に用いられます。

 

 

◎ 抑肝散加陳皮半夏「抑肝散」と同じような症状で、抑肝散より体力が低下し胃腸虚弱の方向けの処方です。

 

 

◎ 半夏厚朴湯塞がった気分を開く薬といわれ、古くから「気剤(きざい)」の代表処方とされています。体力が中程度の方の不安感や不安症に使われます。

 

 

◎ 加味逍遥散体力が中等度以下で、イライラをはじめとした様々な不定愁訴が起きる方に使われます。血」との関係性が認められる方や、女性向けの処方です。

 

 

◎ 桂枝加竜骨牡蛎湯疲れやすく、神経が過敏になることで起こる不眠症、イライラ、不安、恐怖症などを改善する漢方薬です。比較的虚弱な体質の方に用いられます。

 

 

◎ 柴胡加竜骨牡蛎湯比較的体力があり、高血圧傾向がある方に用いられます。イライラや不眠、不安、緊張感や精神的ストレスの緩和を目的としています。

 

 

 

精神科・心療内科において、漢方薬による治療をご希望の患者様は、ぜひこの機会にご相談されてみられては如何でしょうか。

 

 

漢方薬はお一人おひとり、その方の体格や体質(=「証」)や身体の状態をきちんと診て、最も適したものをお出しします。逆に言えば、漢方薬は「症状だけでは選べないものであるとも言えるのです(=「同病異治」)。なお、これらの漢方薬は、当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することが可能です。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、自律神経失調症、睡眠障害(不眠症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、

摂食障害、パニック障害、月経前症候群、更年期障害、

統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。