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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
デスクワークが主体なお仕事の方にとって、「肩こり」は非常に身近であり、深刻な問題でもあります。近年のリモートワークの普及により、出勤をされていた時よりも、同じ姿勢のままでいる時間が増えたり、歩く機会が減ったりされたことも、「肩こり」にとっては悪影響であると言えるでしょう。酷い時には、肩こりから頭痛になってしまわれる方も少なくはありません。
このように、「肩こり」の大きな原因の一つは「血行が悪くなること(血行不良)」です。中医学(漢方)の観点で言うと、「血(けつ)の巡りが悪くなっている」状態であり、そのままにしておくと、「痛み」に繋がってしまいます。一括りに「血行不良」と言っても、中医学的に見ると、原因はいくつかあります。
まず挙げられますのが、「ストレス」が原因のタイプです。日常生活の中でストレスを感じやすい方は、肩がこり易い傾向にあります。精神的な疲労が「肝(かん)」に悪影響を与えるからです。中医学(漢方)において、「肝(かん)」は身体の気を巡らせる働きをしていますが、気の流れは血行にも通じています。そのため、気が滞ると肩に凝りが生じてしまいます、これを「肝鬱(かんうつ)タイプ」と呼びます。
さらに「冷え」も影響をしてきます。身体の冷えは、同じく血流を悪化させ、肩こりを招きます。加えて、中医学(漢方)では、自然界からの影響である「寒邪(かんじゃ)」や「風邪(ふうじゃ)」が身体に入り込むことでも、肩こりを引き起こすと考えられています。例えば、冬の寒い日や、夏に冷房の風を受けた時に、肩こりを感じらえた場合は、この「風寒(ふうかん)タイプ」に当て嵌まると言えるでしょう。
そして「身体の中の水の滞り」、即ちむくみや老廃物が蓄積することも、肩こりを引き起こします。例えば、胃腸が余り強くないのに、無理に飲食(暴飲暴食)をされたり、脂っこいものばかり食べられたりされると、身体の中に「痰湿(たんしつ)」という不要物が溜まってしまいます。これが血流の悪化を引き起こすことで、肩こりになってしまうのです。これが「痰湿(たんしつ)タイプ」の方の肩こりです。
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