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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
抜毛症(hair-pulling disorder)とは、頭髪などの身体の毛を、自らの手で、殆ど無自覚(無意識)の内に繰り返し引き抜いてしまう症状を呼びます。
発症時期に関しては、0歳から成人に至るまで非常に幅広く、特に思春期の発症が多いです。従来は若年層の女性に多いとされていましたが、近年では「性差は余り見られなくなっている」と言われています。
患者様ご本人が、ご自身の抜毛行為に気が付かれるより前に、同居されているご家族や、あるいは周囲の身近な人によって、その症状が見出されることが大半です。ご本人の毛髪が以前よりも薄くなっていることや、ご本人のいた場所に毛髪が沢山落ちていること等から、周囲の方々が先に気付かれるパターンが多いようです。
そして、先述の通り、患者様ご本人は「無自覚(無意識)」の内に行っていることもあって、中々その行為を認められないことがあります。あるいは、「やめようと思うのだけれどもやめられない」「つい手が動いて抜いてしまうんだ」等というような言葉を使われることがよく見られます。
「何故、抜毛をしてしまうのか?」…その理由は一概には言えませんが、多くの患者様は、「イライラすると抜いてしまう」といった心の内面の緊張感や落ち着かなさを表現されたり、憂うつな気分や孤独感を訴えられたりされます。
その対象は、例えば、現在の環境に対する苛立ちであったり、家族(母親)や恋人といった近しい間柄の人たちへの愛憎(葛藤)に由来する気持ちであったりします。そういった意味では、抜毛行為は心の叫びや悲鳴、訴えであることも少なくはないのです。
とある著名な臨床家は、この抜毛症の病気の持つ意味を「自分自身の絶望的な魂の身代わりとして、髪を殺し、心の中の膿を排泄しようとする試みである」とも表現しているほどなのです。
一人で悩まず、自分自身を責めず、どうか私たち専門家を頼って下さい。きっと、解決や改善へのお手伝いが出来るはずです。
このコラムを読まれまして、
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どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、様々な強迫性障害(抜毛症含む)をはじめ、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)
うつ病、躁うつ病(双極性障害)適応障害、摂食障害、
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月経前症候群、統合失調症、不安障害、心身症、
過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、
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心身両面からの治療とサポートを行っております。
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