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【心療内科 Q/A】「『回避性性格』と『適応障害』の関係性とは?②~対策編」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

前回同コラムにおいて、「『回避性性格』と『適応障害』の関係性とは?①として、回避性性格の特徴と、それが時として、適応障害うつ病に結び付いてしまう可能性があることを記載させて頂きました。

 

 

では、もしご自身が「回避性性格」であることが疑われ、かつ現在、職場における適応に悩まれている場合、どうすれば良いのでしょうかその解決の糸口やヒントとして頂きたい事柄を、今回は以下に書いていきます。

 

 

人間の心は常に成長していきます。成長とは、いわば未熟から成熟へのプロセスです。通常、年齢を重ねるにつれて、様々な体験を経て、人は物事をより客観的に捉えられるようになり、葛藤への対処能力を高めていきます。

 

 

この成長モデルを当て嵌めると、回避性性格の方は、成長に必要な体験を、敢えて避けて通ってきたと言えますだとすると、回避性性格の方の今後の課題は、まずは現実から目を背けず、葛藤やストレスと対峙し、そのことを通じてストレス対処能力を高めていくことに他なりません

 

 

しかし現実には、中々そう上手く、すぐさま着手することは難しいと思われます。では、放置しておいて良い事柄かというと、決してそのようなことはありません。

 

 

私たちは、生きていれば、必ずストレスや葛藤場面に遭遇します。その度に「回避」という行動パターンを取られていては、自己評価は低くなっていく一方ですし、何よりも生きることが辛いものになっていってしまいますそういった意味においても、困難に対してすぐさま「回避」してしまう行動特性は、修正されていかれた方が望ましいのです。

 

 

この「回避」特性が“より”修正されやすい要件としては、年齢」、「周囲のサポート」、「時間の3つを挙げることが出来ます。

 

 

年齢が若いほど、修正力が発揮されます。何故なら、回避体験が比較的まだ少ないため、行動特性として定着されていない上、思考力や理解力が柔軟であることも重なって、対話をされて行かれる中で、現実に立ち向かう必要性を認識することが出来るようになります。

 

 

周囲のサポートはとても重要です。多忙な中では難しいかもしれませんが、上司や同僚の方は、出来ないことを責めるよりも、出来ていることを認める方に比重をおいてあげることが、本人にとって、徐々に自己評価や自信が持てることに繋がっていくことでしょう。

 

 

時間とは、これは一朝一夕で出来ることではなく、じっくり時間を掛けないと中々修正が難しいということです。忙しい現代の職場において、そのような時間が果たして確保できるかどうかという課題はありますが、もし可能であるならば、その機会は本人の今後の人生において、掛け替えのない成長機会であり、本人にとってこれ以上に良い職場はないといっても過言ではないでしょう。

 

 

 

当院では、適応障害をはじめ、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、自律神経失調症、

睡眠障害(不眠症)、ストレス関連障害、統合失調症、

パニック症、強迫症、不安症、摂食障害(過食症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

月経前症候群(PMS)、過敏性腸症候群(IBS)、心身症など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。