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医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック（心療内科、精神科）です。
「三環系抗うつ薬」は、古くから使用されている代表的な抗うつ薬です。この薬剤は、化学的な構造式をみると「ベンゼン環」という炭素の化合物が3つ重なっていることから「三環系」と名付けられました。三環系抗うつ薬は、セロトニンやノルアドレナリンに作用して、不安感を軽減したり、意欲を高めたりする効果があります。
三環系抗うつ薬は、不安感を軽減する効果が高い反面、副作用が出やすいという特徴も併せ持っています。セロトニンやノルアドレナリン以外に、アセチルコリンという神経伝達物質の働きも阻害してしまうため、「抗コリン性副作用（抗コリン作用）」と呼ばれる副作用が現れるのです。「抗コリン性副作用(抗コリン作用)」では、主に口渇、便秘、排尿困難、かすみ目、心拍数増加などが挙げられます。
そこで、効果は保ちながら副作用の少ない薬の研究が進み、三環系抗うつ薬は改良されていきました。従来の三環系抗うつ薬を「第1世代」とし、改良されたものを「第2世代」としています。さらに、より副作用が少ない「四環系抗うつ薬」もその後、開発されました。
現在では、SSRIやSNRIが抗うつ薬の第一選択肢とされていますので、そのSSRIやSNRIの効きが今ひとつといった際に、三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬に切り替えられるケースが多いといえるでしょう。
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