女性に多い!?手が震える原因はストレスかも…気になる症状を徹底解説
はじめに
「手の震えに悩んでいる」という女性は多く、日常生活の中で人目が気になったり、仕事や家事に支障が出たりすることで、さらにストレスを感じてしまうケースも少なくありません。当院にも、「ストレスで手が震えるのではないか」といったご相談が数多く寄せられています。
手の震えは、身体的な問題だけでなく、精神的なストレスや自律神経のバランスの乱れも深く関係しています。
本ページでは、女性に多く見られる「手の震え」の原因と、改善に向けた対処法について詳しくご紹介します。不安を感じている方は、お気軽に当院までご相談ください。
手が震える原因とは?
手の震えにはいくつもの原因が考えられますが、女性に多く見られるのが、精神的な緊張やホルモンバランスの乱れによる影響です。当院でも、こうした不調を訴える方の多くが、ストレスの蓄積や生活習慣の乱れを抱えている傾向にあります。以下では、手の震えを引き起こす代表的な要因について詳しくご紹介します。
1. ストレスや緊張によるもの
女性は、家事、仕事、育児など複数の役割を同時に担うことが多く、知らず知らずのうちに強いストレスに晒されていることがあります。こうした精神的な負担が高まると、緊張状態が身体に現れ、手の震えとして出ることがあります。特に、面接やプレゼンテーション、人前で話すといった緊張を伴う場面で、突然手が震えることがあります。
2. 自律神経の乱れ
過度なストレスが続くと、自律神経の働きに乱れが生じ、交感神経が過剰に活発になることで手の震えが起こることがあります。これは自律神経失調症の症状の1つで、加えて、動悸が激しくなったり、汗をかきやすくなったりすることがよくあります。
3. ホルモンバランスの変化
女性は生理周期や更年期などを通じてホルモンの変化を受けやすい傾向があります。なかでも、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンのバランスが崩れると、体調の不調に加えて手の震えが現れることもあります。妊娠中や出産後といったホルモン変動が大きい時期にも、手の震えを感じる方が少なくありません。
4. 低血糖や貧血
食事を控えるなど無理なダイエットを続けると、血糖値が急激に下がり、手の震えが現れます。特に女性は、鉄分不足による貧血になりやすく、これも震えの原因となることがあります。栄養バランスの取れた食生活を心がけ、体調管理を行うことが大切です。
5. 薬の副作用
抗不安薬や抗うつ薬、甲状腺ホルモン薬などの一部のお薬は、副作用として手の震えを引き起こすことがあります。特に服用を始めた直後や、投与量が多い場合に起こりやすい傾向があります。気になる場合も自己判断で服薬を中断せず、必ず医師にご相談ください。
手の震えが一時的なものであれば心配のないこともありますが、日常生活に影響を及ぼすような場合や繰り返し起こる場合には、適切な対応が求められます。次の項目では、手の震えを和らげるための具体的な対策について詳しくご紹介します。
手の震えを予防する生活習慣
手の震えを予防するには、日々の暮らし方を見直すことが大切です。生活習慣を整えることで、自律神経のバランスが保たれ、ストレスの影響も和らぎます。以下に、手の震えの予防に役立つ具体的な習慣をご紹介します。
1. 規則正しい生活リズムの確立
毎日の生活に一定のリズムを持たせることで、ストレスや自律神経の乱れを防ぎやすくなります。
- 朝の光を浴びる:セロトニンの分泌が促進され、自律神経が整いやすくなります
- 同じ時間に起きて寝る:体内リズムが整い、ホルモン分泌も安定します
- 食事の時間を一定にする:血糖値の急な変動を防ぎ、震えの予防に繋がります
2. 適度な運動の習慣化
日常的に軽い運動を取り入れることで、ストレスの軽減や体内リズムの安定に繋がります。
- ヨガやストレッチ:体の柔軟性を高めながら、自律神経の調整にも効果があります
- ウォーキングや軽いジョギング:全身の血流を促進し、筋肉のこわばりを緩めます
- 深呼吸を意識した動き:緊張を緩め、心を落ち着きます
3. 食生活の改善
手の震えは、栄養の不足や血糖値の変動によって引き起こされることがあります。
- ビタミンB群:神経機能を整え、精神的な安定に寄与します
- マグネシウム:筋肉の緊張を和らげ、震えを軽減します
- 鉄分:鉄分不足による貧血が原因の震えを防ぐのに役立ちます
野菜や魚、ナッツ類など、栄養価の高い食材を日常的に摂ることをお勧めします。
4. 良質な睡眠を確保する
十分な睡眠は、心身の回復を促すとともに、自律神経の働きを安定させる重要な要素です。
- 就寝前にパソコンやスマホを使わない:ブルーライトの刺激により交感神経が活性化し、眠りにくくなります
- 就寝前はカフェインを控える:寝る数時間前のコーヒーやお茶は、眠りを浅くする原因になります
- 落ち着ける環境を整える:アロマや落ち着いた音楽は、心を穏やかにして入眠を助けます
睡眠環境や生活習慣を改善することで、手の震えの予防に繋がり、心身ともに安定した状態を保てます。
次の項目では、手の震えが続く場合に医療機関を受診すべきタイミングについてご説明します。
病院に相談すべきサイン
手の震えは一過性のストレスや緊張によって起こることもありますが、症状が繰り返し現れる場合や、以下のような兆候が見られるときは、早めに医師へ相談しましょう。
- 震えがなかなか治まらない:数週間以上続いている場合は注意が必要です
- 付随症状がある:めまいや動悸、吐き気、発汗などが同時に現れる場合
- 日常生活に支障が出ている:字を書く、食事をするといった動作が困難になっている
- 痺れや脱力感がある:神経系の異常が関与している可能性もあります
症状の悪化を防ぐには、早期の診断と治療が重要です。当院では、丁寧なヒアリングと的確な診断をもとに、1人ひとりに合った治療をご提案しています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
まとめ:手の震えは早期のケアが重要
手の震えは、ストレスや生活習慣の乱れ、自律神経の問題が原因であることが多いですが、放置すると日常生活に支障をきたす場合があります。特に症状が長引く場合や悪化している場合には、早めの専門医への相談が重要です。
当院では、患者様1人ひとりに合った治療プランを提案し、生活の質の向上を目指しています。お困りの際は、いつでもご相談ください。
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参考文献:
- 手が震える理由とは?ストレスが原因?考えられる病気や疾患を解説 – いえくるドクター
https://iekuru-dr.com/blog/tenofurue/ - 手が震える原因 – みんなの家庭の医学 WEB版
https://kateinoigaku.jp/qa/7980 - 手や体が震える原因はストレス?対処法や他の病気の可能性 – MCSG健康通信
https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/20656
監修者:
新宿ペリカンこころクリニック
院長 佐々木 裕人
資格等:精神保健指定医、精神科指導医・専門医
所属学会:日本精神神経学会