A.
医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
複雑な人間関係のもつれを解きほぐすために、「課題の分離」の考え方を採用すると、シンプルに物事の整理がつきます。職場や対人関係で起こった問題を、「これは一体誰の課題か?」「その課題の最終的な責任は誰にあるのか?」と捉えて、「自分の課題」と「相手の課題」に分けて考えてみると、お互いに感情的にならず、解決の方法が分かるものです。
対人関係にこの「課題の分離」の考え方を適用すると、相手が不機嫌だったり、イライラしたりすることは、相手の課題であって、自分の課題ではありません。日本の文化風土の中では、相手のイライラや不機嫌を、自分のせいである(自分の責任である)かのように考え、自分を責めたり自分が肩代わりしようとされたりする方が非常に多い傾向があります。
例えば、夫が帰宅した際、妻が頭痛のせいで、気分が塞いでいたとします。これはあくまでも、頭痛で苦しんでいる妻の課題です。夫は、妻の辛さに共感することは出来ても、痛みを肩代わりすることはできません。また、妻自身もそれを望んではいません。
相手が不機嫌であることに対しては、アドラー心理学の立場からすると、不機嫌には他者を自分に近づけたくないという目的があることを知り、それを相手自身の課題だと認識して、そっとしておくと、お互いの関係のもつれを回避できるとも言えます。他者の課題に安易に踏み込まれたり、逆に自分の課題に対して他者の干渉を受けたりしがちだとすれば、「課題の分離」を意識されることで、心理的な交通整理が可能になります。
なお、「課題の分離」は、アドラー心理学の学び始めの方が口にされることが多いキーワードですが、実はアドラー自身の言葉や文献には、この課題の分離について明確に語った記述は存在していませんので、その点だけ付記させて頂きます。
躁うつ病(双極性障害)、不安症、強迫症、
睡眠障害(不眠症)、自律神経失調症、心身症、
パニック症、摂食障害(過食症)、統合失調症、
月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
過敏性腸症候群(IBS)、ストレス関連障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリング(心理療法)をご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。