発達障害

Ⅰ.発達障害の概説(症状)

「発達障害」とは、ADHD(注意欠如・多動症)、自閉スペクトラム症(以下、ASD)、学習障害(以下、LD)など、数種類の障害をまとめた「総称」であり、実際の診断が「ADHD」、「ASD」など、各種の障害名で行われます。また、DSM-5以後は、それぞれの発達障害が「重複」する場合があることも指摘されるようになってきました。

発達障害の原因は未だ研究途上ではありますが、「器質的・先天的」な要素が強く、小児期や幼少時からその特性が見られるのが特徴です。よって、大人になってから「もしかしたら自分は発達障害なのかもしれない(大人の発達障害)」と思われた時は、小児期や幼少時から、発達障害を示唆するような側面(エピソード)がなかったどうかが重要なポイントとなります。

それぞれの発達障害の主な特性を簡単にまとめますと、以下のように表現することが出来るでしょう。

1.ADHDの主な特性:不注意、多動・衝動性。</3h>

「不注意」「多動」「衝動性」が見られる障害です。「多動」が成長するに従い軽減・消失することが多い一方で、「不注意」は成長後も残存することが多い傾向があります。

集中力が持続しない、気が散り易い、物事を優先順位がつけられない、相手の話を最後まで聞くことが出来ない、忘れ物が多い、物を失くしやすい、失念しやすい、ケアレスミスが多い、じっと座っていられない、落ち着かない、ソワソワする、イライラしやすい、衝動的に行動してしまう、順番が待てない、しゃべり過ぎてしまう、先延ばし癖がある、片付けや時間管理が苦手……等といった具体的な諸症状が起こり得ます。

2.ASDの主な特性:臨機応変な対人関係が苦手、こだわりが強い。

かつて、「広汎性発達障害」「自閉症」「アスペルガー症」と呼ばれていたものになります。

スケジュールやルーチンが決まっている、こだわりが強い、予定の変更に弱い、臨機応変な対応が困難、ルールへの固執がある、興味の偏り、特定の音・光といった刺激が苦手、コミュニケーションの困難性、字義通りに言葉を受け取る、目が合わない、社会的・感情的交流が苦手……等といった具体的な諸症状が起こり得ます。

3.LDの主な特性:「読み・書き・計算」等、特定の能力のみ困難が生じるが、知的な遅れによるものではありません。学童期に判明することが多いです

(※当院では、LDに関しての対応は致しねます)。

Ⅱ.発達障害の原因

先述のように、こちらは未解明な部分がかなり多いと言われていますが、生まれつき脳の機能に何らかの障害があることにより、能力の偏りが出てしまう、と考えられています。あくまでも先天的な要素に拠ると考えて差し付けないでしょう。

 

Ⅲ.発達障害の治療

発達障害の特性があることにより、現在置かれている環境(職場・学校・家庭)において、何らかの不適応が起きてしまっている場合に、心療内科や精神科に受診されるケースが大半だと言えます。その場合、発達障害による「二次障害」(例:適応障害、うつ病、不安症等)を併発してしまっていることがあるので、まずはそちらの治療が優先されることになります。

そういった二次障害が起きていない場合の発達障害の治療法は、投薬治療により、症状を一時的に緩和させ、その間に様々な環境調整を行ったり、心理療法(認知行動療法等)を受けられたりされるという選択肢があります。最終的には、患者様が「自律スキル」「ソーシャルスキル」を獲得され、ご自分らしく、自信をもって日々生き生きと生活されていかれることが目標になってきます。

当院では、大人の発達障害(大人になられてから、ご自分の障害特性に気が付かれた方)に対して、医師と心理師の連携の下、心身両面に対する支援を行っております。また、ご希望の方には、大人の発達障害を診ていく上で、WAISⅢといった心理検査の実施も行っております。

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。