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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
睡眠障害(不眠症)にお悩みの方には、実は「心理教育」と呼ばれる「睡眠に対する基礎知識」をしっかり身に着けておくことの重要性が示唆されております。このことに関連して、厚生労働省のHPにも『健康づくりのための睡眠指針~睡眠12箇条』が掲げられていますので、ご一読されることをお勧めします。
また、その内容とも一部重複してしまいますが、今回のコラムでは「健康な睡眠のために出来る10箇条」を以下にご紹介させて頂きたいと思います。
Ⅰ.睡眠時間は人それぞれ。翌日の昼間に眠気で困らなければ、それで十分です:睡眠時間には「個人差」があり、年齢(加齢)によっても変化します。昼間の眠気が無ければ、睡眠時間は足りている可能性が高いので、睡眠時間を長くすることに拘らなくても大丈夫です。
Ⅱ.定期的に運動をしましょう:寝る前の2時間は運動を避けた方が良いですが、それ以外の時間に運動のスケジュールを入れるようにしましょう。適度な運動は寝つき易さに繋がり、睡眠も深いものになります。
Ⅲ.寝室を快適にして、光や音が入らないようにしましょう:明るすぎたりうるさかったりすると、目が覚めてしまい睡眠の質が落ちてしまいます。理想を言うならば、真っ暗で騒音のない環境が望ましいところです。絨毯を敷いたり、カーテン(遮光・遮音)を変えたり、時にはアイマスクや耳栓を使ってみられたりされるのも良いでしょう。
Ⅳ.寝ている間、寝室を快適な温度に保ちましょう:暑すぎたり寒すぎたりすれば、睡眠の妨げとなってしまいます。湿度にも気を配られるとより良いでしょう。
Ⅴ.規則正しい生活をしましょう。すきっ腹で寝ないことと、寝る前に水分を摂り過ぎないことに気を付けましょう:空腹で寝ると睡眠は妨げられます。睡眠の前に軽食(特に淡水化物)を摂ると睡眠の助けになります。一方、脂っこいものや重いものは、寝る前の2時間は避けたいところです。また、寝る前の水分摂取量を減らせば、夜中にトイレで起きてしまうことが減るでしょう。
Ⅵ.カフェインの入ったものは午後3時を過ぎたら摂らないようにしましょう:カフェインの入った飲料や食べ物(コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ、チョコレート、栄養剤…等々)は、朝なら覚醒作用がありますが、昼過ぎ以降に摂取されますと、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなったり、睡眠が浅くなったりしますので、注意が必要です。
Ⅶ.寝る前の2時間、および夜中はアルコールを摂らないようにしましょう:夜の緊張している時にアルコールを飲めば、その瞬間は寝つき易くなるかもしれませんが、夜中に離脱症状により目が覚めやすくなってしまいます。
Ⅷ.寝る前の2時間、および夜中は喫煙を避けましょう:ニコチンには精神刺激作用があるので、注意が必要です。
Ⅸ.昼間の悩みを寝床に持っていかないようにしましょう:悩んだり翌日の計画を立てたりするのは、寝る直前や寝てからは止めましょう。不安や気になりを抱えた状態で寝ても、寝付けなかったり、浅い眠りなったりしてしまいます。もし夜中に悩みを思いついたら、メモをして、翌朝考えるようにしましょう。
Ⅹ.眠ろうとして頑張らないこと、夜中に時計を見ないことを心掛けましょう:リラックスしていない状態では眠れません。眠ろうと頑張っても、却って眠れなくなってしまいかねません。
当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、
摂食障害、パニック障害、自律神経失調症、
月経前症候群、更年期障害、統合失調症、強迫性障害、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。