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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
すぐさま取り掛からなくてはならない「特定の不安」ではなく、何となく言い知れぬ、漠然(漫然)とした不安がある際の対処法として、以前「思考停止法(思考中断法)」をご紹介させて頂きました。「思考停止法(思考中断法)」は上手く使えると、非常に汎用性が高い、優れた方法になります。ただ、人によっては「自分には余り合わない」と感じられる方も少なからずいらっしゃられることでしょう。
「不安」が強い時には、一番良いのは「何か別のことをして気を逸らすこと」です。間違っても、その不安をさらに掘り下げるようなことは、独りではなさらない方が無難です。何故なら、「不安」は、過去・現在・未来といった時間軸を超えて、どんどん引き寄せられてくるからです。独力で「不安」に対して分析などを試みられても、より「ドツボ」に落ちてしまうことがかなり高い確率で起きると言っても過言ではないでしょう。よって、「不安」について考える際は、可能であれば、医師や心理師といった専門家と一緒に行われることを推奨致します。
さて、話が逸れてしまいましたが、不安が強い際に、注意を不安から逸らす上で、以下の様な方法が具体的に挙げられるでしょう。
≪人間関係を利用する≫
★家族と話す
★友達に電話をする
≪思考を利用する≫
★本(漫画)を読む
★100から7を引いていく
★足し算をする
★クロスワードをする
★冗談を言う
★ゲームをする
★コインを50枚投げて1枚ずつ拾っていく
≪身体感覚を利用する≫
★音楽を聴く
★テレビを観る
★ラジオを聴く
★お風呂やシャワーを浴びてみる
★良い香りをかぐ(アロマテラピー)
★足湯に浸かってみる
★(ご近所迷惑にならない範囲で)歌ってみる
★歯磨きをしてみる
★髪の毛を洗ってみる
★外の空気を吸ってみる
★冷たい水を口に含んでみる
★温かい飲み物をゆっくり飲んでみる
≪身体の動きを利用する≫
★リラクゼーション
★膝の屈伸運動
★ストレッチ
★体操
★家ヨガ
★散歩
★その場で駆け足・スキップ
★ガムを噛む・堅い物をかみ切る(咀嚼運動)
★周りにあるものを拾い上げる
★タッピングをしてみる
★深呼吸・腹式呼吸
……ざっとですが、上記のようなものが挙げられることでしょう。勿論、これ以外にも「これをやってみると案外落ち着く」といったものがあれば、ご自身のレパートリーとして是非加えて頂きたいところです。
不安が強い時には、こういった事柄は案外パッとは思いつきません。普段ご自分が落ち着くために、どのようなことを意識的・無意識的を問わず、なさっているかを、気づいた時にメモしておくことも一計かと思われます。
当院では、不安症全般をはじめ、
うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、心身症、
摂食障害(過食症)、睡眠障害(不眠症)、ストレス関連障害、
月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫症、パニック症、
過敏性腸症候群(IBS)、全般性不安症、社交不安症、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。