A.
医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
社交不安障害(SAD)にお悩みの方へのアドバイスとしましては、「社交不安障害においては、患者様ご本人が、ご自身に対しての“世界で一番厳しい評定者”になられている」ということを知っておいて頂きたい、ということです。
実際に、社交不安障害(以下、SAD)の方が苦手とされる具体的な場面として、「人前で話したりスピーチしたりする場面」「職場で電話をとる場面」「人と食事をする場面」…等といった一見すると、「人の注目を浴びるかもしれない」と感じられる場面だと言われています。そういった場面でご自分がどのように振舞われたかは、映像記録や映像媒体に残っていない限り、確かめようがないのです。そして、患者様は「きっと自分はみっともない振る舞いをしてしまったに違いない」…等と、ご自身の中では確証的に感じてしまわれているところが、辛さの一因にもなってしまっているのです。
しかし、最近は昔と違い、特別な機器がなくとも、ご自分のスマホで簡単に録画をすることが可能な時代となりました。そこで、実際にご自身のスピーチや講演場面を撮影してみられると、SADの患者様の多くは「……自分が思っていたほど悪くないな」と感じられることが多々あるそうです。ある意味では、映像記録は嘘をつきません。実際に撮影可能な場面であれば、一度試してみられても良いですし、「本番は流石にちょっと…」という時には、ご自分の事前の練習場面を撮ってみられることで、ご自身の「主観的認知(主観性)」と、映像による「客観性」にどの程度の「差」を感じるものなのかを、知っておかれるのも良いでしょう。
また、SADの患者様だけのことではありませんが、人前で極度に緊張されてしまわれる方は、人の目(評価)を気にし過ぎてしまうか、人(他者)からよく思われたい、という気持ちがある場合が多いと言われています。
「人が自分のことをどう見ようと、マイペースで自分らしく生きていけば良い」「(仕事等で)自分が出来る限りのことをやったのだから、あとはどう思われるかは気にしていても仕方ない」等といった考え方に、徐々に切り替えていけると、きっと少しずつ気持ちも楽になってくるはずです。
このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、
気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、社交不安障害(SAD)をはじめ、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、
摂食障害、パニック障害、睡眠障害(不眠症)、
月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、
過敏性腸症候群、不安障害(全般性不安障害)など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。