こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】「『パニック障害』について教えて下さい⑥」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

パニック障害の一番の悩みとして、パニック発作(過呼吸)を挙げられる方は多いことでしょう。そういった方は、まずこの過呼吸をコントロールする方法を知ることが大切です。

 

 

前回・前々回のコラムに記載しましたが、まずご自分が安静時に1分間に何回呼吸をされているかを知ることから始まりますが、ご自身の呼吸の状態をチェックする視点は以下の4点になります。

 

 

(1) 呼吸が速過ぎていませんか:前々回のコラムにおいて、日本人の平均は「1分間に15~19回」と記載させて頂きましたが、他の報告によると「1分間に10~12回」とされているものもあります。いずれにしても、1分間に10回を上回った方は「3・3呼吸」を用いて、1分間に10回の呼吸ペースにされることを推奨します。余談ですが、この呼吸のペース(1分間に10回)は、自衛隊の方も「有事の際」に冷静さを保てる呼吸数として推奨されている数値だそうです。

 

 

(2) 呼吸が深さはどうですか:呼吸をする時に、胸が広がり過ぎるような感覚があるようならば、口呼吸による胸式呼吸(浅い呼吸)をしてしまう癖がついているかもしれません。できることならば、腹式呼吸(深い呼吸)でお腹の「丹田(たんでん)」を意識されたような呼吸をされると良いでしょう。

 

 

(3) 他の方よりも「ため息」や「あくび」が多くありませんか:案外知られていませんが、ため息やあくびが多いのは、過呼吸の兆候の可能性があるのです。ご自分では中々気が付きにくいことですので、ご家族や周囲の方々から、そういった指摘を受けられたことはないでしょうか。また、実際過呼吸の発現前にため息やあくびをしていたことに、後になって気が付かれる患者様も少なくありません。ただ当時は、自分が疲れているからだと思われていたそうです。

 

 

(4) 外出に誘われたり電話が鳴ったりした際に、深く息を吸って止めていませんか:1回だけであっても、時として、こういった些細なことが、過呼吸の悪循環に繋がることがあります。

 

 

皆様はこの4点を見られた時、どの程度、ご自身に当て嵌まるものがあったでしょうか。まずはご自身の正しい現状を知ること(セルフモニタリング)、そしてそれを受け入れることから、治療はスタートしていくのです。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

パニック障害(パニック症)、不安障害(不安症)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、

摂食障害、睡眠障害(不眠症)、心身症、恐怖症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群、社交不安障害、ゲーム障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。