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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
あなたには、「頭の中から消し去りたいけど消し去れない…」といった不安はないでしょうか?
例えば、「私は周囲の人から嫌われているのではないか」、「私のような人間は会社をクビになるのではないか」といったような、根拠のない不安や、極端に悲観的な考えが頭から離れない時には、「思考停止法(思考中断法)」を用いて、心のネガティブ・リフレインにストップをかけてみましょう。ネガティブな思考や感情をコントロールするコツを身につけることが出来れば、自ずとストレスも軽減・消失していくはずです。
「思考停止法(思考中断法)」とは、囚われてしまっている不安や妄想を、意識的に頭に描き、「ストップ!」という命令とともに、その思考を突然止めることで、頭を空っぽにするというテクニック(技法)です。強迫観念や恐怖症の治療にも用いられており、それらの約8割のケースに効果があるとも言われています(※注:「意識的に頭に描く」ことが辛い場合は、そういった思考に陥ってしまったその時に、この技法を使うようにしてみましょう)。
★思考停止法・基本編★
〈準備するもの〉
アラームのついたタイマー(3分間隔にセットしておく/スマホでOKです)、または自分で「ストップ!」と叫んだ声を録音した音声記録媒体。自分で音声記録媒体を作る場合は、3分間隔・2分間隔・3分間隔・1分間隔…といった具合に、不定期に声を録音しておきます。
〈やり方〉
① 頭から離れない不安や妄想(根拠のない不安や、極端に悲観的な考えなど)を出来るだけ具体的な情景として思い浮かべます。既に、不安や妄想が湧き起こっている場合には、その思いをそのまま使用して下さい。
② アラーム音、またはテープに吹き込んだ声が聞こえたら、そのイメージを突然中断します。この時、ストップの合図が聞こえると同時に、自分でも「ストップ!」と一緒に叫んだり、手や膝を叩いたり、立ち上がったりすると、より一層効果的です。
③ 30秒ほど頭の中を空っぽにして、不安や妄想を追い払います。その間に、再び不安や妄想がよぎったら、もう一度「ストップ!」と叫びます。これを根気よく繰り返します。
④ 最後に、その不安や妄想とは正反対の“前向きなイメージ”を思い浮かべます。例)同僚や上司と和気藹々と話をしている/会議で堂々と意見を発表し、賞賛を浴びている等々…。
★思考停止法・応用編 ~道具を使わずに行なう★
アラームや音声記録媒体を使って行なう方法に慣れたら、今度は道具を使わず、自分の生の声だけでイメージをストップさせるようにしてみましょう。
最初は大声で「ストップ!」と叫び、徐々に声を小さくしていきます。最後は声を出さずに、頭の中で(「ストップ!」)と叫んで、イメージを中断させます。ここまでマスター出来れば、会社や外出先で不安や妄想に襲われた時でも、場所を選ばずに、思考停止法を行なうことが出来るのです。
当院では、不安症全般をはじめ、
うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、心身症、
摂食障害、パニック症、睡眠障害、ストレス関連障害、
月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫性障害、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
過敏性腸症候群、全般性不安症、社交不安症など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。