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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
新年度になると、個人差はありますが、何かと「変化」が起こり易い時期になります。皆様にはどのような「変化」があったでしょうか。
この時期に気を付けたいことが「ライフイベント」を重ね過ぎないことであり、可能であるならば、「一気に」ではなく「徐々に」変化させていくことが望ましいとされています。
何故なら、「ストレス」とは、「快」「不快」といった感情に拠るものではなく、まさに「変化」そのものであるからです。ストレスは本来、「外からくる刺激に対する人間のこころの反応」を指しているため、その内容は、バラエティーに富んでいます。
例え、自分自身が「楽しい」と感じる事柄であったとしても、身体はそれを、確実に「ストレス」として受け止めます。もしも、「楽しいことは疲れを感じないから大丈夫」と認識していたとしたならば、それは誤った認識であるのと同時に、今後は、一層気をつけなくてはいけないでしょう。
アメリカの心理学者のホームズらは、「日常に起きる様々な出来事」(=前出の「ライフイベント」)が、人間に与えるストレスの程度を調査し、その結果を「社会的再適応評価尺度」としてまとめ、それぞれのストレスの強さを点数化(LCU得点)しました。それが以下になります。
LCU得点が高い順に列挙されており、第1位は「配偶者の死」であり、LCU得点は「100点」となっています。
- 配偶者の死…………………………………… 100
- 離婚……………………………………………… 73
- 夫婦別居生活………………………………… 65
- 拘留(警察に留置される)………………… 63
- 親族の死……………………………………… 63
- 個人のけがや病気…………………………… 53
- 結婚……………………………………………… 50
- 解雇・失業………………………………………47
- 夫婦の和解・調停…………………………… 45
- 退職…………………………………………………45
- 家族の健康上の大きな変化……………… 44
- 妊娠…………………………………………………40
- 性的障害………………………………………… 39
- 新たな家族構成員の増加……………………39
- 仕事の再調整……………………………………39
- 経済状況の変化…………………………………38
- 親友の死………………………………………… 37
- 転職………………………………………………… 36
- 配偶者との口論の大きな変化…………… 35
- 1万ドル(約100万円)以上の抵当(借金)… 31
- 担保、貸付金の損失……………………………30
- 仕事上の責任の大きな変化…………………29
- 息子や娘が家を離れる……………………… 29
- 親戚とのトラブル………………………………29
- 個人的な輝かしい成功……………………… 28
- 配偶者の就職や離職………………………… 26
- 就業・卒業……………………………………… 26
- 生活条件の変化…………………………………25
- 個人的習慣の修正………………………………24
- 上司とのトラブル………………………………23
- 労働条件の変化…………………………………20
- 住居の変更……………………………………… 20
- 学校を変わる…………………………………… 20
- レクリエーションの変化…………………… 19
- 教会(宗教)活動の変化……………………… 19
- 社会活動の変化………………………………… 18
- 1万ドル(約100万円)以下の抵当(借金)…17
- 睡眠習慣の変化…………………………………16
- 団らんする家族の数の変化…………………15
- 食習慣の変化…………………………………… 15
- 休暇………………………………………………… 13
- クリスマス(正月)………………………………12
- 些細な違法行為…………………………………11
過去1年間の体験した出来事のLCU得点の合計が300点を超えた場合、8割の人が翌年大きな病気に、200~299点の間では、5割近くの人が病気になると言われています(精神科・心療内科的な病気も含めます)。
先述の通り、これはアメリカ人を対象に作られた表であるため、厳密に言えば、日本人とは多少異なる点もあります。しかし、日本人がこの目安を使用したとしても、さほど誤差はないのが実際のところであり、病院やクリニック様によっては、目安として使用されている所もある程です。チェックテストはこちらのクリックから受けることが出来ます。
人生には避けては通れない変化や出来事(ライフイベント)は当然あります。ただ、一つの出来事(例えば、「地方から都会に出て就職する」)が単体の変化に留まらず、付帯的に様々な環境変化がついてきてしまうことを、頭の片隅にでも覚えて頂きければ幸いです。
このコラムを読まれまして、
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